綾瀬はるか4年連続1位、若手では土屋太鳳が急上昇2016年タレントパワーランキング 女優編

日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!では、2008年から年1回、「タレントパワーランキング」を発表している。アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。女優のタレントパワーTOP30は、綾瀬はるかが4年連続1位。ポイントを伸ばした北川景子、有村架純がこれに迫る。U‐25急上昇ランキングでは土屋太鳳、波瑠ほか、主演、助演含めた朝ドラ出演者の躍進が目立った。
綾瀬はるか パワースコアは常に高値安定。15年6月公開の『海街diary』はカンヌ国際映画祭に出品され、是枝裕和監督らとレッドカーペットを歩いた。10月公開の三谷幸喜監督作品『ギャラクシー街道』では、変わらぬコメディエンヌぶりを発揮。一方ドラマでは、16年1月に、生きることの意味を問うシリアスな作品『わたしを離さないで』で主演(写真:辺見真也)

2016年も女優部門のトップは、綾瀬はるかだった。大河ドラマ『八重の桜』で主演した13年以来、コンスタントに出演作を重ね、4年連続で首位に立っている。15年は『海街Diary』に主演し、多くの映画賞にも輝いた。ただし、パワースコアは昨年と比べて1.4ポイントとわずかながら減少している。

綾瀬を追う2~5位の4人は、いずれも順位・ポイントともに上昇。2位の北川景子は、15年7月公開の映画『HERO』がヒット、今年1月にDAIGOと結婚し、女性層の関心度が上昇した。

前年の33位から3位に一気にアップしたのが有村架純。13年放送の『あまちゃん』以来、次代の主演女優として注目されてきたが、16年1月期の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』でフジの月9ドラマに初主演するなど、20代前半の女優の中では頭ひとつ抜けた存在となりつつある。

15年10月期に『掟上今日子の備忘録』で2年ぶりに連ドラの主演を務めた新垣結衣は4位に浮上。15年10月期の『5→9~私に恋したお坊さん~』でヒロインを演じた石原さとみが続く。石原は『失恋ショコラティエ』での小悪魔女子役が話題を集めた14年の8位を上回る、自己最高位となった。

広瀬すず、吉田羊らが躍進

さらに、この16年1月クールに2年ぶりとなる主演ドラマ『ダメな私に恋してください』で新境地を見せた深田恭子は、昨年18位から8位に躍進。女優業だけでなく『NEWS ZERO』のキャスターとしても活躍を見せている桐谷美玲も初めてトップ10内に入った。

このほか、『海街Diary』で演技が高く評価された15位の広瀬すず(昨年49位)、15年はドラマ『恋仲』や映画『ビリギャル』など出演作が相次ぎ、CM起用も増えた16位の吉田羊(同134位)、15年10月期のドラマ『サイレーン』での殺人鬼役がインパクトを残した26位の菜々緒(同66位)らがランクを大きく上昇させている。

一方、昨年2位だった堀北真希は、15年8月に俳優の山本耕史と結婚して女優業がマイペースになったこともあって6位に。朝ドラ『花子とアン』でヒロインの親友役を演じて前年の10位から昨年は3位に上昇した仲間由紀恵も、15年唯一の主演ドラマ『美女と男子』は大きな話題にはならず、今年は9位へとランクダウンした。

また、ここ数年はNHKの朝ドラでヒロインを演じた女優が放送直後にスコアを大きく伸ばしていたが、その後の活動にインパクトがないと効果は持続しないようだ。13~14年の『ごちそうさん』で主演し、15年は7位まで上昇した杏は妊娠したこともあって活動が減り、今年は11位。13年の『あまちゃん』で主演した能年玲奈は昨年17位、14年の『花子とアン』主演の吉高由里子は昨年26位だったが、この1年は目立った仕事がなく、TOP30から姿を消している。

土屋太鳳、波瑠らヒロインに続き、朝ドラ“助演組”の若手も上昇

パワースコアが急上昇した女優のうち、25歳以下の若手に絞ったのが右のランキング。この1年で最もスコアが伸びたのは土屋太鳳だった。15年4~9月放送のNHK朝ドラ『まれ』のヒロインで脚光を浴び、10月期には高視聴率を記録した『下町ロケット』で阿部寛の娘役を好演した。

2位は女優全体のランキングでもトップ3に入った有村架純。15年4月期の『She』で連ドラ初主演、最近はバラエティのMCでも知名度を上げた松岡茉優が3位に続く。さらに、『あさが来た』で注目された波瑠も順当にスコアを伸ばし、4位となった。

上位4人の共通点は、朝ドラの出演経験があること。今回のランキングでは他にも、『あまちゃん』に出演していた有村と松岡のような“助演組”の上昇が目立った。 6位の清水富美加と14位の門脇麦は『まれ』に土屋演じるヒロインの親友役で出演、10位の早見あかりは『マッサン』で主人公の妹役を務めた。『あさが来た』からは、ヒロインの幼少期を演じた鈴木梨央が17位、嫁ぎ先の女中役で女優デビューを果たした清原果耶が20位に入っている。

高視聴率が続く朝ドラは、若い女優が幅広い年齢層にアピールできる登竜門として完全に定着した。10月スタートの次期朝ドラ『べっぴんさん』に主演することが発表された18位の芳根京子なども、今後さらにスコアを伸ばしそうだ。

また、昨年のU‐25女優急上昇1位だった広瀬すずは、今年も5位とスコアを続伸させた。その実姉の広瀬アリスも15年10月期のドラマ『釣りバカ日誌』でヒロインを演じて40代以上の認知度を伸ばし、2年連続でU‐25女優急上昇トップ10に入っている。

【調査方法/ランキング作成方法】

[調査概要]アーキテクト「タレントパワーランキング」調査(アーキテクト/http://www.talentsearch.jp/)からデータを入手 [調査方法]FAX調査 [実施時期] 年4回(2月・5月・8月・11月) [調査地域] 東京・千葉・埼玉・神奈川 [調査対象]タレントを一部入れ替えながら毎回約1200組を [調査回答者]アーキテクトの登録モニターより4400人を抽出(調査タレントを4グループに分割。10歳から59歳まで5歳きざみで男女それぞれ50人を抽出。60代は男女それぞれ50人抽出)。

●タレントに関する質問項目
A.各タレントの認知について、次の3段階からひとつ選択してもらった。
(1)名前も顔も知っている(2)名前は知っているが、顔は思い浮かばない(3)このタレントを知らない
B.設問「A」で「(1)名前も顔も知っている」と回答したタレントに対して、「そのタレントがテレビ・映画・雑誌・DVDなどに出ていると関心があるか(見たい・聴きたい・知りたい)」を、次の4段階からひとつ選択してもらった。
(1)とても見たい・聴きたい・知りたい(2)見たい・聴きたい・知りたい(3)見たくない・聴きたくない・知りたくない(4)まったく見たくない・聴きたくない・知りたくない

●認知度、関心度、タレントパワースコアの算出方法
認知度:質問Aで、「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の割合(%)。
関心度:質問Bで、「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」か「(2)見たい・聴きたい・知りたい」と回答した人の合計値(%)。算出母数は質問Aで「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の数。

タレントパワースコア:「認知度」と「関心度」を掛け合わせた値。そのタレントに、どれだけの人たちが引きつけられているか、「人気度」を示す指数。タレントが人々を引きつける力(=タレントパワー)の指標とした。具体的には、「認知度」に「関心度」の加重ポイント(「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」に「(2)見たい・聴きたい・知りたい」の1/3を加えた合計値)を乗じて算出した。

※上記方法で算出した2016年2月時点でのデータを2016年版としている。タレントパワースコアは小数点第2位で四捨五入。順位は小数点第2位以下も含めてつけた。

(ライター 高倉文紀)

[日経エンタテインメント! 2016年6月号の記事を再構成]

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