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「1+1=1」で作る新定番商品 無印良品、17年投入

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NIKKEI STYLE

日経デザイン

良品計画が運営する無印良品は、シンプルなデザインの家具や電化製品、雑貨などで人気だ。同社は来年度(2017年度)に、新たなライフスタイルを提供できる新定番商品を築くべく、「1+1=1」という開発コンセプトに基づいた商品群を投入する。1+1=1のコンセプトを簡単に表現すれば、「2つの機能を組み合わせることで1つの新しい商品を生みだす」ということ。既に15点の試作品が出来上がっている。

水差しと除湿機能を合体

無印良品は今、消費者に対して「Compact Life(コンパクトライフ)」という生活提案を強く打ち出そうとしている。無印良品が得意とする「収納」を軸に、暮らしを整えて、無駄のないデザインと汎用性を持った商品群を活用することで、シンプルで快適な生活を実現しようという提案だ。

この「無駄のないデザイン×汎用性のある商品」のための開発コンセプトが「1+1=1」である。同コンセプトに基づいて生み出した商品は2017年度から順次、発売していく方針。同年度に始まる無印良品の新しい3カ年の中期事業計画にも盛り込んでいくなど、「Compact Life」の考え方を象徴する商品の1つとして位置付ける。

試作品の中には、例えばドアのハンドルとタオルハンガーを統合した商品がある。タオルをハンガーに掛けながら、ドアのハンドルとしても使えるようになるわけだ。

また、水差しの本体部分に除湿機能を持たせた商品もある。この水差しは、空気中から除湿した水を植物などに与える。

浴室の壁面などに使うタイルとコンセントを組み合わせた商品は、コンセントに近づくと人感センサーでLEDライトが光る仕掛けになっている。

このほかプロジェクターとユニットシェルフを組み合わせた商品や、冷蔵庫とユニットシェルフを一体化した商品もある。さまざまな機能を組み合わせることによって、開発の新たな可能性が広がりそうだ。

「今までも同様なコンセプトで開発した例はあったが、明確に1+1=1を意識したわけではなかった。もう一度、無印良品が考える開発の原点に戻ってみようといった考え方が1+1=1のコンセプトの背景にあり、現状の商品を単にブラッシュアップするというのではない。まだ試作段階であり、見直すべき点はたくさんあるが、今後の新たな定番商品になるように育てていきたい」(生活雑貨部の矢野直子企画デザイン室長)。

1人当たり50点もアイデア出し

1+1=1というコンセプトが生まれたのは、グローバル展開にも力を入れる良品計画が2014年11月に実施した香港でのオブザベーション(商品開発のために実施する生活者の観察手法)がきっかけだった。調査した結果から「Compact Life」のキーワードが出され、これを具現化するコンセプトとして1+1=1につながったという。

香港でのオブザベーションには、日本から6人、香港現地法人のスタッフ4人が参加。2チームに分かれて4日間で合計20軒の香港の一般家庭を「観察」した。

そこで浮かび上がってきたことは、「ウサギ小屋と称されるような日本の狭い住居空間で、人々が気持ちよく暮らせるようにと無印良品は知恵を絞ってきたが、状況は香港でもまったく同じ」(矢野企画デザイン室長)。土地が狭く人口が多い香港は、日本以上に住宅事情が厳しい。どの家庭も、物があふれていたという。

実はほぼ時を同じくして、英国ロンドンでも似た発見があった。無印良品が地元の大学生たちと協力してオブザベーションを実施し、卒業制作につなげるという取り組みをした際、やはり「狭い空間でいかに効率よくモノを収納するか、というテーマを選んだ学生が多かった」(同)。

ロンドンでも経済的な理由から小さなシェアハウスに住んでいる若年層が多く、いかに空間を効率的に利用するかということに頭を悩ませていたのだ。

もともと、無印良品の強みは効率的な収納を可能にする「モジュール設計」にある。家具や雑貨が、お互いに無理なく、すっきりと収まるようなサイズに作られているのだ。「いかにコンパクトに住まうか。日本で培ってきた気持ちよく暮らすためのノウハウは、世界中の大都市圏で通用する」──。この発見により、無印良品が創業以来大切にしてきた「感じ良いくらし」という考え方を「Compact Life」に翻訳してグローバルにプロモーションしていくことを決めた。

生活雑貨部企画デザイン室で1+1=1コンセプトに基づく商品化に向けた取り組みがスタートしたのは2015年7月。21人のデザイナーたちはファブリックやハウスウエア、ステーショナリーなどのカテゴリーごとに分かれているが、それぞれのカテゴリーとは関係なく、1人当たり40~50点を考えた。

その後は約300点にアイデアを絞り、マーチャンダイザーも参加して全員で各アイデアのスケッチに付せんを貼って選んだ。このとき、たとえ付せんが少ないアイデアでも可能性を感じたら再び議論を重ねるなど、何度も見直した。

こうしたプロセスを経て、最初の試作にこぎ着けたのが15点だった。今後は試作品をいかに商品化レベルにするか、1+1=1のコンセプトをユーザーにどうアピールするかがカギだろう。

(日経デザイン 大山繁樹)

[日経デザイン2016年3月号の記事を再構成]

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