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レコードプレーヤー新モデル続々、ハイレゾ対応も人気

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最近アナログレコードが世界的に注目を集めている。

特に顕著なのが米国だ。米調査会社ニールセンの調べによると、アナログレコードの販売枚数は右肩上がりで推移しており、2010年には約280万枚だったのが15年には約1190万枚にまで成長。2014年の約920万枚からも約29.8%もの伸びを見せている。CDの約1億2560万枚(2014年比約10.8%減)、デジタル配信の約1億330万枚(同2.9%減)と比べるとまだまだ規模は小さいが、存在感は確実に上昇している。

2015年のトップセールスアルバムはアデル『25』の約11万6000枚で、テイラー・スウィフトの『1989』(約7万4000枚)と続く。3位以降はピンク・フロイドの『DARK SIDE OF THE MOON』(約5万枚)、ビートルズの『ABBEY ROAD』(約4万9800枚)と復刻盤がランクインしているが、1位と2位はCDのトップセールスと同じ。古くからのオーディオファンだけでなく、若者も含めて幅広い層がアナログレコードを楽しんでいることがランキングからも見えてくる。

米国ほどではないものの、日本でもアナログレコード人気復活の兆しが見えている。

日本レコード協会の調べによると、アナログレコードの国内生産枚数は1976年から1980年にかけて約1億9000万枚前後を記録したのをピークに下降の一途をたどり、2009年には約10万2000枚にまで減っている。しかし、現在はアナログレコードを再注目する動きが出てきており、2015年には約66万2000枚にまで戻しているという状況だ。

レコード復活は米国中心の流れではあるものの、音楽シーンに多大な影響を与える米国の多くのアーティストがアナログ盤をリリースしていることもあり、日本でもさらに注目が増す可能性は高い。

アナログレコード関連のイベントも開催

アナログレコード関連のイベントも広がっている。

年に1回、4月第3土曜日に開催される米国発祥の「RECORD STORE DAY」は、日本でも2014年から「RECORD STORE DAY JAPAN」として開催されている。これは全国のレコードショップで同時開催するイベントで、この日に合わせて多くのレーベルから限定盤のアナログレコードが発売される。米国では有名アーティストがインストアライブを行うなど、かなりの盛況となっているようだ。日本ではそこまでの規模にはなっていないが、HMVやタワーレコードなどがインストアイベントを開催し、認知向上を図っている。

若い人を取り込もうとするイベントも開催されている。

2016年4月17日に東京・代官山で開催された、レコードを五感で楽しむイベント「Vinyl Moon:record people meeting 2016 SPRING」には、ファッションやカルチャーの発信地である代官山で開催されたこともあってか、若い参加者が多く見られた。

2016年4月29日、30日の2日間、東京・中野の中野サンプラザで開催された「春のヘッドフォン祭 2016」でも、アナログレコードが前面に押し出されていた。ポータブルオーディオプレーヤーなどを中心に20代、30代のファンが集うイベントだが、先日行われたイベントでは、"レコード推し"が目立つようになっていた。

人気復活の背景に20~30代のレコード女子

これらのイベントからも分かるように、最近のアナログレコード復活の背景には、20~30代のレコードに対する関心の高まりがある。CDで育った"デジタルネイティブ"な世代にとっては、約30cm角もの大きなジャケットそのものが魅力的に映る。丁寧にホコリをはらい、ゆっくりと針を落として聴く。リモコンでの曲送りなどは一切できない。そんな"スローライフ"的なリスニングスタイルもアナログレコードの大きな魅力だ。CDでカットされてしまった「高音域」や「低音域」が入っているのも、デジタルネイティブにとっては新鮮に感じられるのだろう。

最近、「レコード女子」なる言葉がメディアに載り始めている。生まれたころにはCD全盛となっていた20代から30代の女性たちが、アナログレコードに興味を持ち始めているというのだ。とある「レコード女子会」という会合を取材した際は、日常的にFM放送を聴くような音楽好きの人たちが多かった。カフェとミュージックショップが併設されているようなおしゃれ感の高いお店でジャケットにほれ込んで「ジャケ買い」する女性もいるという。

彼女たちは最初、インテリアの一つとして、プレーヤーも持たずにアナログレコードを買っている。だが、何枚か買っていくうちに、実際に聴いてみたくなって格安のレコードプレーヤーを買う……そんな入り方をしている人もいるというのだから興味深い。

実際、アナログレコードの人気を反映して、現在、数多くのメーカーからアナログレコードプレーヤーの新モデルも登場している。特に注目したいのは、デジタル化に対応するレコードプレーヤーが多数登場している点だ。

最新アナログレコードプレーヤーは安価でデジタル対応

レコードプレーヤーは高級なモデルほど取り扱いが難しく、アナログレコード専用のフォノ入力のあるアンプ、もしくはアンプと接続するために「フォノイコライザー」(フォノアンプとも呼ばれる)と呼ばれる機器が必要になる。しかし最近のエントリー向けレコードプレーヤーはUSB出力端子を備えており、パソコンなどと接続してアナログレコードをデジタル化することもできる。

最も手軽なモデルとしては、米ION Audioの「Archive LP」(2014年8月発売、実勢価格7970円)が挙げられる。このモデルはパソコンだけでなく、iPhoneなどのiOS機器(ただし別途ケーブルが必要)にもUSB経由でデジタル録音ができるのが特徴で、その手軽さから大ヒットした。そのほかにも、デザイン家電メーカーのアマダナとユニバーサル・ミュージックが組んだ「Amadana Music」ブランドから登場した「SIBRECO」(2015年12月発売、実勢価格1万6200円)も人気となっている。

変わり種のモデルとしては、米ION Audioの「Air LP」(2015年11月発売、実勢価格1万4390円)やAKAI Professionalの「BT500」(2016年4月発売、実勢価格4万9780円)がある。これらはBluetooth送信機能を内蔵しており、Bluetoothスピーカーやヘッドホンを使ってワイヤレスでアナログレコードを楽しむことができる。

ソニーやティアックからは「ハイレゾ」対応モデルも

CDを超える「ハイレゾ」出力が可能なレコードプレーヤーも登場している。

ソニーの「PS-HX500」(2016年4月発売、実勢価格5万9270円)はUSB出力端子を搭載しており、パソコン(Windows/Mac対応)と接続することでアナログレコードのデジタル録音ができる。CDの上位互換である「リニアPCM形式」だけでなく、SACD(スーパーオーディオCD)の上位互換である「DSD形式」での録音にも対応する。3月の予約開始直後に注文が殺到し、生産が追いつかないほどだった。

ティアックの「TN-570」(2016年2月発売、実勢価格12万9600円)はUSB出力端子に加えて、光デジタル出力端子を備えているのが特徴。USB端子からはCDと同等の音質でしか出力できないが、光デジタル出力からはCDを大幅に超えるハイレゾ品質の出力が可能。フォノイコライザーも内蔵しており、フォノ入力を備えていないアンプに接続してレコードを楽しめる。デジタル入力対応のアンプやDAC(デジタル・アナログ・コンバーター)などと接続して音色の違いを楽しむといった使い方もできる。

ソニーに比べると約2倍ほどの高額になるが、レコードプレーヤーの高級モデルというと少なくとも数十万円クラスなので、ある意味「高級エントリーモデル」といった位置付けになる。

アイドルたちもアナログレコードをリリース

米国に比べると、日本はまだ一部で盛り上がっているだけともいえるが、アナログレコードに対する注目は着実に上がっている。ももいろクローバーZやPerfume、BABYMETAL、きゃりーぱみゅぱみゅなど、若い女性アーティストもアナログレコードをリリースしている。

もし好きなアーティストが限定でアナログ盤をリリースするなどして興味を持ったら、購入してジャケットを眺めるだけでなく、プレーヤーも入手してその音を楽しんでみてもらいたい。CDやデジタル配信曲とは違う、温かみのある音に触れられるはずだ。

(IT・家電ジャーナリスト 安蔵靖志、編集協力 井上真花)

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