池袋サンシャイン、体感する展望台は視覚マジック満載

日経トレンディネット

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1978年のオープン以来、37年間で累計4000万人もの来館者数を記録したサンシャインシティ(東京都豊島区)の展望台が、2016年4月21日にリニューアルオープン。見るだけの展望台から脱皮し、最新技術満載の“体感する展望台”「スカイサーカス サンシャイン60展望台」に生まれかわったという。

同展望台はオープン当時、東洋一の高さを誇ったサンシャイン60の最上階・海抜251mに設置され、初年度の入場者数が年間260万人を超えるほどの人気を呼んだ。だが超高層ビルやタワーマンションが増えるにつれて高さの優位性が薄れ、入場者の確保が困難に。そこで新たな集客のためにリニューアルした。

「スカイサーカス サンシャイン60展望台」(東京都豊島区東池袋3-1サンシャインシティ サンシャイン60ビル・60階)。年中無休で営業時間は10~22時。入場料金は大人1800円、学生、シニア1500円、子供900円。「TOKYO弾丸フライト」は600円、「スウィングコースター」は400円が別途必要(入場チケットとセットでのみ購入可能)

これまでの展望台の概念を一新するような驚きと魅力ある施設を作るため、コンテンツ構築を得意とする電通、空間デザインが専門の乃村工藝社とコラボし、3社共同開発という形で計画がスタート。さらにさまざまな分野の大学関係者にも協力を依頼し、最新技術を応用した装置を設置した。約25億円をかけてリニューアルしたという。同社ではオープン後1年間で80万人以上の来場を見込んでいる。

「これまでの展望台の概念を完全に変える」(サンシャインシティ)というスカイサーカス サンシャイン60展望台とはいったいどのようなものなのか。オープン直前の同展望台を取材した。

大砲やブランコで、未来の東京を浮遊できる

展望台内は大きく7つのエリアに分かれている。入口から順番に、撮影禁止・内容も秘密の「スカイサーカス テント」、251mの空の上から地上を見る感覚が体験できる「天空251」、視覚トリックで遊べる「カレイドスケープ」、未来の東京の街を浮遊するバーチャル体験ができる「SKYブリッジ」、天候を自由に操る感覚が味わえる「スカイパーティー」、飲食スペース「カフェクークークー(Cafe Quu Quu Quu)、物販スペース「スカイサーカスショップ」の順番だ。

日本の四季や幾何学的な映像が映し出される「無限スケープ」
写真では伝わりにくいが、すごいスピードで画像が変化するので、めまいがしそうなほど大迫力

最大の目玉は何といってもSKYブリッジエリアにある、ゴーグル型VR(バーチャルリアリティー)端末を付けて乗り込む「TOKYO弾丸フライト」。人間大砲型のマシンに乗り込み、未来の東京名所をフライトするVR体験ができる。またブランコ型体感コースター「スウィングコースター」では、池袋の街を上空から疾走する迫力の映像が楽しめる。VRコンテンツ開発者集団として有名な「ハシラス」が手掛けており、取材当日はまだ調整中で体験できなかったが、間違いなく大人気スポットになるだろう。

VRテクノロジーと最新の4D体験でスリリングな空の旅が楽しめる「TOKYO弾丸フライト」は同施設の目玉のひとつ
巨大ブランコに乗って東京の街をリズムに乗って駆け抜ける感覚を味わえる「スウィングコースター」。4人で乗れるのでグループ向き

天空251エリアには空を飛び回る感覚を楽しみながら各地を巡る垂直跳躍移動体験コンテンツ「SKYトランポリン」や、ガラスの床から真下に広がる街の風景を体感する垂直展望ショー「SKYホール」を設置。スカイパーティーエリアでは画面に映った自分と合体した雲や雷の映像を指一本で操ることができるし、カレイドスケープエリアでは自分が無限に映り込む巨大な万華鏡のような空間に入り込むなどなど、視覚マジックの連打で、頭がクラクラしそうだった。

「スカイパーティー」エリアではインタラクティブ3D ARシステムで人の動きを感知し、自分のまわりに生まれる雲や風、雨などを自由に操ることができる
大阪大学伊藤雄一准教授による「遠隔降雨体験装置=アソブレラ」を応用した、眺望、天候、疑似体験エンターテインメント「アソブレラNEXT」。空中に浮かんでいる傘の柄を握るといろいろなものが降ってくるのを体感できる

海抜251mからの360度の大パノラマはやはり圧巻。海抜251mで360度見渡せる施設は珍しいという
どの角度に立っても自分が中心に写りこむ「自己中ミラー」

「自己中ミラー」に「サプライズトイレ」

大がかりな装置ばかりでなく、よく見ていないと見落としそうな細かい仕掛けも多いのが、この展望台の特徴だ。例えば通路空間「ワンダーミラー」には覗き込むと自分の姿が風景に溶け込んで消えてしまう「メルティングミラー」、いつでも自分が中心に映る「自己中ミラー」などの7種類の不思議な鏡が設置されている。

渦巻き状の錯視アートに入れるフォトスポット「ぐるぐるSHOT」。ライブカメラがセットしてあるのでセルフポートレートも撮れる
外の風景と一体になり、窓から飛び出そうとしているような写真が撮れるフォトスポット「モザイクSKY」

壁に60個の“CUMOS立方体万華鏡”を埋め込んだ「カレイドスコープ60」は、次から次へと覗き込んでいるとあっという間に時間がたってしまうので注意が必要だ。また窓にも仕掛けがいっぱい。窓から見た外の風景にユーモラスな映像が現れるライブ映像コンテンツ「ワンダーウィンドウ」、夜景を眺めていると夜空が二人の相性を教えてくれる夜間限定の「フォーチュンウィンドウ」など、映像技術を駆使した眺望のマジックが楽しめる。東京芸術大学が製作協力した「SKYパターン」も夜間限定なので、昼に訪れた人も夜はまた別の楽しみ方ができるという。

センサーと映像投影による高層ビル渡りが体験できる「TOKYOクリフハンガー」はVRコンテンツを利用できない13歳以下の子供のために用意された
トイレは男性用、女性用合わせて6つのサプライズがある。女性トイレでは鏡の前に立つと顔を取り囲むように模様が浮かび上がってきた。筆者は入れなかったが、男性用の個室にも仕掛けがしてあるという

子供向けの配慮が至るところにあるのも特徴。VRコンテンツが利用できない13歳以下のために、高層ビルの間をジャンプして渡る疑似体験ができるコンテンツ「TOKYO クリフハンガー」があり、カレイドスコープ60は小さい子供も見られるよう、低い位置にも万華鏡が埋め込まれている。

「天空251」エリアは切り絵アーティストのタナカマコト氏による、“雲、水、泡、風、光”からなる架空の生き物の切り絵をモチーフとしたグラフィックで彩られている
「ベイビークラウド(BABY CLOUD)」は、雲に見立てた光ファイバーの束に触れることで映像が変化。たくさん触るほど面白い変化が起こるという。大阪大学大学院情報科学研究科伊藤雄一准教授との開発連携による光ファイバー映像投影技術を利用したもの

眺望を楽しみながら、スカイサーカスにちなんだオリジナルメニューが食べられる「カフェクークークー(Cafe Quu Quu Quu)」
「スカイサーカスショップ」は空にちなんだオリジナルスイーツや雑貨のほかに天候にちなんだ海外雑貨なども豊富

スタッフのユニホームはサーカスをイメージ

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2016年4月28日付の記事を再構成]

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