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どっちがお得? デビットカードとクレジットカード 働き女子のお金レスキュー隊!

日経ウーマン

2016/5/12

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日経ウーマン

 最近「デビットカード」のテレビCMをよく見かけます。「おトク度は? 便利なの?」と気になっている読者が多いのでは。機能と使いこなし術を見てみましょう。

 クレジットカードとの大きな違いは、引き落とし(決済)のタイミングと利用限度額。

 クレジットカードは、1カ月分まとめて翌月以降に口座から決済されます。利用額の上限は、カード会社が個別に審査して決めており、その範囲内なら口座残高以上の買い物ができます。けれどそれは「借金」になりますから、セルフコントロールが必要ですね。

 一方デビットカードは、使ったら即時に銀行口座から決済され、「口座にあるお金の範囲内」までしか使えません。「お財布感覚」のカードといえます。申し込み窓口は銀行です。

(イラスト:いいあい)

 実はデビットカードって、10年以上前から存在していたのですが、加盟店や参加銀行がなかなか増えなかったので、大きく普及しませんでした。最近注目を集めているのは、カード会社と銀行との提携タイプ。具体的には「VISAデビット」や「JCBデビット」です。

 カード会社の加盟店ならどこでも使えるため、利便性は一気に高まりました。カード会社も銀行も、一定の手数料収入を見込めるので宣伝も強化しています。これにより「最近よく見聞きする」状況になったわけです。

 気になる特典を見てみましょう。例えば、三菱東京UFJ銀行とソニー銀行のVISAデビットは、毎月の利用額に応じて現金が口座にキャッシュバックされます。三菱東京UFJ銀行が0.2%、ソニー銀行は0.5%です。ポイント還元するところもあり、千葉銀行のJCBデビットは利用1000円につき1ポイントが付きます。

 クレジットカードの多くはポイント還元率が0.5~1%程度。なかには1%を超える還元率のクレジットカードもあるので、デビットカードの特典はやや見劣りがします。

 また、年会費は初年度無料でも、2年目以降は一定の利用額に満たないと1000円程度の会費がかかるところが多数です。

■海外ショッピングでお得なのはどっち?

 話題のデビットカード、おトク度はそれほど良くありませんでしたね。デビットカードは、家計管理を目的とするのがいいでしょう。翌月以降に引き落とされるクレジットカードを使うのがイヤという人や、買い物の予算を決めて使い過ぎを防ぎたい人に向いていると思います。

 また、デビットカードはクレジットカードと同様に海外旅行で使うことも可能です。

 海外ショッピングで一歩抜きんでているのはソニー銀行のVISAデビット。米ドルやユーロなど、対応する10通貨での買い物なら、外貨預金から外貨建てで決済されます(ソニー銀行の外貨普通預金口座を開設済みで必要な残高がある場合)。その際、手数料がかからない点に注目です。

 クレジットカードの場合は、カード会社が決めたレートに海外事務手数料の1.63%程度を加えて円換算した額が請求されます。また他行のデビットカードは、3%程度の海外事務手数料を上乗せして円換算し、円預金から引き落とす仕組みです。

 ソニー銀行で外貨預金をする際には為替手数料がかかりますが、例えば米ドル預金なら1ドル当たり15銭とわずか。どちらと比較しても、ソニー銀行のおトク度は高いといえるでしょう。

 さて、デビットカードについての私の結論。国内利用だと、大きなメリットはないと思いました。これまで通り、クレジットカードを計画的に使うといいでしょう。対象となる10通貨の国へ海外旅行の予定がある人は、ソニー銀行のVISAデビット。円高のときにソニー銀行の外貨預金に入れておくと、より低コストで海外ショッピングができます。

今月の回答者

深田晶恵さん
 ファイナンシャルプランナー。株式会社生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカー勤務を経て、1996年にFPに転身。現在は、特定の金融商品を販売しない独立系FP会社生活設計塾クルーのメンバーとしてコンサルティング業務を行うほか、雑誌等の原稿執筆、講演などを手がける。近著は40~50代向けに書いた『定年までにやるべきお金のこと~年金200万円で20年を安心に生きる方法』(ダイヤモンド社)

[日経ウーマン 2016年6月号の記事を再構成]

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出版 : 日経BP社
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