大人気スムージーとパスタが融合、新食感がクセに
2015年5月から発売しているチルド飲料「グリーンスムージー」をはじめ、ナチュラルローソンブランドのスムージーシリーズは累計販売数2900万本を超えるヒットを記録。このスムージーの要素を取り入れたスープパスタ「緑のスムージーパスタ」を2016年3月29日から発売した。
スムージーの食感をスープパスタで再現
食物繊維が豊富で、美容や健康維持に効果があるとされるグリーンスムージーは女性を中心に大人気。さらに市場では、「スムージーに暖かいスープやグラノーラなどをあわせて軽食として楽しむといった新しい食べ方も注目されている」(ローソン 商品本部の後藤氏)ことから、ドリンク以外のカテゴリーで商品を検討し、スムージーパスタを開発したという。
スムージーパスタは、まるでスムージーのような粗ごしのスープが最大の特徴。野菜ジュースではなくスムージーを目指し、素材感を表現するため4種類の緑の野菜のピューレと、玉ねぎをダイスカットしたものを使用。「どろっとした粗ごし感がなかなか出せず、何度もさらっとしたスープになってしまい苦労しました」(後藤氏)というスープは、野菜の味が詰まった食べ応えのあるものに仕上がっている。
そしてパスタには、フジリというショートパスタを採用。「通常の長い麺でも試したのですが、フォークで巻き取るときにスープが落ちてしまい一体感がなかった」(後藤氏)とか。さらに、生パスタと乾パスタのどちらが合うか、ゆでる時間などを試行錯誤し、最終的にフジリの乾パスタを通常より少し硬めにゆで上げることに決定した。「イメージとしては生パスタのほうが魅力的ですが、スープ自体に食べ応えがある分、食べきったときに生パスタ特有のもちもち感が重たく感じたため、あえて乾パスタにしました」(後藤)と話す。
具材にはスーパーフードのキヌアのほか、かぼちゃ、ブロッコリー、ベーコンなどをトッピング。彩りもよく、なかなかボリュームもあるのに、これで283kcalというから驚きだ。
ターゲットとなる購買層は30~40代の女性で、実際の購買も「20~50代の女性に多くご購入いただいており、特に30~40代女性の比率が高い」(後藤氏)とのこと。また、この商品を買った人のうち「過去1カ月にパスタを購入していない方が70%ほどいたことが分かり、新しいお客様の獲得につながった」ようだ。このことからも"スムージー"の注目度の高さがうかがえる。
どろっとザラッとした食感がクセになる
緑のスムージーパスタは、まずネーミングがずるい。スムージーというフレーズはトレンド感があり、かつヘルシーなイメージ。商品棚に並んでいたら、どうしても気になってしまう。さらに鮮やかな見た目が追い打ちをかける。緑のスープの上に、白いキヌア、かぼちゃ、ベーコン、ブロッコリーが映える。
早速、緑のスムージーパスタを食べてみた。
スムージーの食感を目指したというスープは、素材感のある舌触りが面白い。一般的なスープパスタの滑らかな口当たりとは異なり、スムージーを思わせるどろっとザラッとした食感がクセになる。
味については、思いのほかパスタらしい味わいで驚いた。青臭さは一切なく、野菜の旨味がたっぷり詰まった少し甘めのスープになっている。「野菜の味をしっかり出しつつ、食べやすい味にまとめるのに苦労しました」(後藤氏)というだけあって、見た目や食感はスムージーに近いが、味はまぎれもないスープパスタ。飲料のスムージーを温めたものを想像していただけに余計においしく感じられたが、野菜のスープパスタとしてクオリティが高い。失礼ながら、なんとなく青臭いイメージを抱いていたので味のギャップに驚いた。
まるでスムージーのような食感がクセになる、緑のスムージーパスタ。繰り返しとなるが、これで283kcalというヘルシーな作りもうれしい。女性だけでなく、男性の昼食や夜食としてもお薦めだ。また2016年5月には、第2弾となる「赤のスムージーパスタ」も発売予定とのこと。彩りもよく、食べ応えのあるスムージーパスタをぜひ一度食べてみてほしい。
(ライター 津田昌宏)
[日経トレンディネット 2016年4月7日付の記事を再構成]
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