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人生を変えるマネーハック

電子マネー、「二重・三重取り」でポイントがっちり 電子マネーをマネーハックする(2)

2016/5/9

 今月のテーマは「電子マネー」です。今後も利用範囲は拡大し、私たちの生活に欠かせないものとなる電子マネーですが、賢い利用方法を考える必要もあります。

 現金決済と電子マネー決済を選択できるお店であったら、電子マネーを選択するのは、もはやマネーハックという以前の「お金の常識」です。その方があなたにとっては「お得な買い物」になるからです。

 その仕組みは「ポイント」です。現金で決済してもつかないポイントが電子マネーで決済すればつくのであれば、同じものを手に入れながら、あなたは割安に買い物ができたことになります。もし還元率が1%なら、それは何もせずに1%割安なショップを見つけるのと同じことです。

■ほとんどの電子マネーはポイントがたまる

 ほとんどの電子マネーについてはポイントを付与する機能があります。セブン&アイ・ホールディングス系のnanaco(ナナコ)は100円(税別)の利用ごとに1ポイントがつきます。1ポイントは1円で利用できます。

 東日本旅客鉄道(JR東日本)系のSuica(スイカ)だとSuicaポイントクラブの登録により、100円ないし200円ごとに1ポイントがつきます(店舗により異なる)。10ポイント単位で10円としてSuicaにチャージし直せます(最低100ポイントから)。駅ナカの自販機やキオスクなどでもたまります。

 楽天系の楽天Edyだと、楽天スーパーポイントをためる登録設定(Edyでポイント)をすれば、200円(税込み)利用ごとに1ポイントがたまります。ポイントは楽天市場で利用したり、1ポイント1円でEdyに交換したりできます。

 イオン系のWAON(ワオン)だと、WAONポイントの機能があり、200円(税込み)ごとに1WAONポイントが自動的にたまります。100WAONポイントごとに100円に交換ができる仕組みです。

 現金ではなく電子マネー決済を選択することは、0.5%ないし1%の「お得」というわけです。

■クレジットカードのポイントと電子マネーのポイントで二重取り

 ポイントについては電子マネー付随のものだけではありません。「二重取り」「三重取り」が可能であることがさらにお得な買い物を可能にしています。

 電子マネーの特徴として「チャージ」がありますが(一部電子マネーは直接クレジットカード払いになる)、クレジットカード側で利用に応じたポイントやマイルがつく場合もあります。

 現金を店頭や端末でチャージするのではなく、クレジットカード経由でチャージすれば、クレジットカードのポイントがたまります。一般的なクレジットカードのポイント付与率は0.5%です。

 VIEW(ビュー)カードからSuicaへのチャージでは1.5%というように提携の強い組み合わせにすれば、さらに還元率はアップします。Suicaポイントクラブの0.5%と加えれば、消費税が10%へと2%上がったとしても、その分を補えるインパクトがあるわけです。

 電子マネーを使うなら「ポイント二重取り」はもはや基本中の基本のマネーハックといえます。

■店頭のポイントも得て三重取りすればさらにお得

 これに加えて、店頭でもらえるポイントなどが加算される場合、「三重取り」のチャンスもあります。

 三重取りの代表的な事例を紹介しましょう。電子マネーをクレジットカード経由でチャージしてポイントを獲得。それをコンビニで買い物をして決済するとさらにポイントが得られます。この段階でポイントの二重取りです。三重取りをするにはその店で使えるポイントカードを提示します。

 たとえばファミリーマートでTポイントカードを提示すると200円(税込み)で1ポイントがつきますので、0.5%還元されたことになります。ローソンでPontaカードを提示すると100円(税別)で1ポイントがつきますので、1%の還元です。お得感が増したというわけです。

 楽天Edyで楽天市場で買い物した場合(決済にEdyが対応している場合)も、Edyのポイントに加え、通常の買い物の楽天ポイントがつきます。店舗ごとの家電量販店やドラッグストアなどにポイントカードがある場合、別途ポイントが加算されますので、その還元も得られることになります。これもポイント三重取りとなります。

 三重取りについては条件があります。店によっては現金決済では5%ポイント還元の付与率が電子マネー利用だと3%になることもあります。生活シーンの中で、どこがお得かいろいろ試してみるといいでしょう。

■現金決済では得られない「ポイント」をしっかり手に入れる

 いくつかの電子マネーポイントは事前登録が必要ですが、これは未登録の場合、ポイントを取り損ねたままになるということです。自分の電子マネーの設定はどうなっているか、よく確認をしておきましょう。

 また、ポイントの期限を設けていることもありますので、定期的に電子マネーにチャージするようなことも忘れずに行いましょう。メールアドレスを登録してあると、期限前に連絡をくれることもあります。

 しかし、「ポイント三重取り」に浮かれていると、実は割高な消費やムダづかいをしていただけ、ということもありえます。

 来週は「電子マネーでムダのない消費をするコツ」を考えてみましょう。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはITスキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ) 1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。所属は日本年金学会、東京スリバチ学会。近著に『お金が「貯まる人」と「なくなる人」の習慣』(明日香出版社)『誰でもできる 確定拠出年金投資術』(ポプラ新書)などがある。趣味はマンガ読みとまちあるき(看板建築マニアでもある)。Twitterアカウントは@yam_syun。ホームページはhttp://financialwisdom.jp

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