4Kテレビ、買い時到来!? 配信サービス対応広がる

家電各社が映像配信などに対応した4Kテレビを競う(4月7日パナソニックが大阪市内で開いた発表会)
家電各社が映像配信などに対応した4Kテレビを競う(4月7日パナソニックが大阪市内で開いた発表会)
ソニー、パナソニック、東芝など家電各社から、高精細な映像を楽しめる4Kテレビの新製品が相次ぎ登場している。大画面モデルを中心に4Kの人気が高まっているが、今購入するなら、注目すべきポイントはどこにあるのか。新製品の特徴などから探った。

4Kテレビは、従来のフルハイビジョン(フルHD)のテレビに比べて4倍の解像度を持つ。各社とも本格的な4Kテレビの普及に力を入れており、これまでに発表された今春モデルはソニーが3シリーズ6機種、パナソニックが5シリーズ12機種、東芝が2シリーズ6機種、LGエレクトロニクスが6シリーズ14機種、シャープが3シリーズ7機種に上っている。

画質チェック、HDRに注目

4月19日に東芝が東京都内で行った発表会

今、選ぶ際の重要なチェックポイントは大きく2つある。

1つは「4K VOD(ビデオ・オンデマンド)サービス」への対応だ。テレビをインターネットに接続することで、好きなときに映画やドラマなどの映像コンテンツを視聴できる。毎月定額料金を払えばいくらでも見られるタイプと、視聴の都度課金されるタイプがある。

日本でサービスを始めた米の動画配信最大手ネットフリックスの「Netflix」、NTTドコモの「dTV」、米アマゾンの「Amazonビデオ」など数多くのサービスが4Kコンテンツの充実を競っている。

家電各社の春モデルの多くは、こうしたVODサービスに対応している。例えばパナソニックの「VIERA DX770シリーズ」(50型モデルの実売価格30万2180円)は、「Netflix」、「4Kアクトビラ」などの6つのサービスに対応する。

ただ、テレビによって対応するサービスが違うので、見たい映像コンテンツを配信するVODサービスに対応しているかどうか、購入の前に確認するといいだろう。

もう1つのチェックポイントは画質。目安は映像の明るい部分をより明るく表示するHDR(ハイ・ダイナミックレンジ)に対応しているかどうかだ。

HDRは、暗い部分から明るい部分までコントラストの高い映像信号を記録するための新規格。このためHDRに対応していることが高画質とイコールではないが、画質に力を入れているかどうかの目安にはなるだろう。春モデルでは各社とも一段と対応してきている。

4Kテレビが売れている背景には、「今買っても大丈夫」「損にはならない」という安心感が消費者に広がっていることがあるだろう。これまで「せっかく買っても4Kに対応する放送がほとんどない」という声があった。だが、15年春から衛星放送大手のスカパーJSATが4K放送を開始。VODサービスも対応してきている。課金されるものも多いが、視聴できるコンテンツは確実に増えている。

超解像技術、地上波も鮮明

さらに、最近の4Kテレビであれば、地上波などのフルハイビジョン映像でも4K並みの美しい画質で楽しめるようになってきたことが消費者の背中を押している。これは「超解像技術」と呼ばれる高画質化する技術によって実現している。

これまで4Kやさらに高画質な8K放送が本格的に始まるまでテレビを買い控えるという声がよく聞かれた。だが今後、高画質なコンテンツは、地上波などの放送よりもVODが主流になって増えていくとみられる。今、VODが充実し、高画質化する技術などもひと通り完成されてきているので、少なくとも無理に買い控える必要はないかもしれない。

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大型、4割が4Kに

4Kテレビは売れ行きが好調だ。社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の調べによると、国内の薄型テレビの出荷台数は、2015年には約512万2000台で、このうち約12%の63万台(前年比約2.4倍)が4Kテレビだった。これが16年1~2月には全体約72万9000台のうち、約18%の13万1000台が4Kテレビとなってきた。特に37型以上の大型では、発売製品に4Kモデルが多いこともあり、1~2月には約42%を占めるまでに広がっている。

(IT・家電ジャーナリスト、安蔵靖志)

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