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ゾンビと対決、イケア創業者誘拐…GW映画はこの5本

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット
今年もゴールデンウイークは、例年通り映画が充実している。ぜひ逃さず楽しんでもらいたい。『アイアムアヒーロー』『テラフォーマーズ』『ズートピア』『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』『ハロルドが笑うその日まで』といった注目の5作品を紹介する。

◇『アイアムアヒーロー』 ~珍しいメジャー系のゾンビ邦画

日本でも数多くのゾンビ映画が作られてきたが、そのほとんどが単館系などミニシアターだけで公開されるようなインディペンデント作品だ。そうした中"あの東宝"が大泉洋、有村架純、長澤まさみをメインキャストに、『GANTZ』や『図書館戦争』シリーズのヒットメーカー、佐藤信介を監督に迎えてゾンビ映画を製作した。

花沢健吾の累計600万部超の人気コミック『アイアムアヒーロー』(小学館『ビッグコミックスピリッツ』で連載中)を映画化した本作は、退屈な日常を送っていた世界が、ある日突然、ゾンビならぬ「ZQN(ゾキュン)」の登場でパニックに陥るサバイバルアクションだ。

主人公は35歳のマンガ家アシスタント・鈴木英雄(大泉洋)。かつて賞をとったことはあるが、その後の15年間鳴かず飛ばずで、他のマンガ家のアシスタント生活を送る彼は、恋人にも愛想を尽かされ、家から追い出されてしまう。結局そのまま仕事に向かった英雄が、徹夜明けでアパートに帰ると、なんと恋人が"異形"の姿となり、自分に襲いかかってきたのだ。

何とか難を逃れた英雄は、謎の感染によって人々が生命体・ゾキュンに変貌し、街にあふれ返る様子を目の当たりにする。やがて、標高の高い場所では感染しないという情報を頼りに富士山に向かう英雄は、途中で知り合った女子高生の比呂美(有村架純)や元看護師・藪(長澤まさみ)とともに、生き残りを懸けた極限のサバイバルを繰り広げていく。

R15+指定も納得の刺激

映画は襲いかかってくるゾキュンを人間がバットで滅多打ちにしたり、逆にゾキュンにかまれたりと、ハラハラドキドキの連続。アドレナリン大噴出の展開だ。

見せ場となるのは、英雄らがたどり着くアウトレットモールでのシーン。ゾキュンが徘徊(はいかい)する地上を逃れ、アウトレットモールの屋上に生活圏を確保した人間が暮らしているのだが、一見平和に見えたこの場所も、実はリーダーとして君臨する伊浦(吉沢悠)の独裁国家。法治が崩壊し、力や武器を持つ者がすべてを手に入れる、弱肉強食の世界が広がっているのだ。

この人間同士の醜い争いにゾキュンが加わり、迎えるクライマックス。はたして英雄はヒーロー(英雄)になれるのか。

最後に1点。「R15+」の本作は、血は飛び出るし、ゾキュンもバッタバタ飛び出してくるし、グロテスクで刺激的だ。ホラーが苦手な人や心臓が弱い人は、思ったよりドキドキするのでご用心を。

『アイアムアヒーロー』
監督:佐藤信介
出演:大泉洋、有村架純、吉沢悠、岡田義徳、長澤まさみ
配給:東宝
公開日:全国公開中
公式サイト:http://www.iamahero-movie.com/

◇『テラフォーマーズ』 ~大嫌いな人が多い"ある生物"が進化

火星で進化した"ある生物"と人類とのバトルを描いて人気の同名コミックを三池崇史監督が実写映画化。主演の伊藤英明をはじめ、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬、ケイン・コスギ、菊地凛子、加藤雅也、小池栄子、篠田麻里子、滝藤賢一、太田莉菜、福島リラといった個性あふれる豪華メンバーが出演する映画が『テラフォーマーズ』だ。

人口増加により貧富の差が激しくなっている2599年の未来が舞台。数百年前に次の移住先を探すため、人類による火星の地球化(テラフォーミング)計画がスタートし、気温を上げるためにコケと一緒に"ある生物"が送り込まれるが、その生物が異常進化してしまい、それを駆除するため、何も知らない15人の日本人が送り込まれるというストーリーだ。

見どころの1つが人類と、人類よりはるかに生命力があるといわれている"ある生物"との本気バトル。しかも"ある生物"は、数百年にわたる火星という過酷な惑星での暮らしの中で異常な進化を遂げ、体は大きくなり、人間の体を真っ二つにするほどの破壊力を有し、おまけに知能まで格段に上がっているのだ。

最初は地球にいるような"ある生物"を思い描いていた15人も、思わぬ大きさと破壊力にビックリ。だが実は、こうした事態に備え、15人は本人たちが知らぬ間に、地球でハチやバッタ、カマキリといった昆虫のDNAを仕込む"バグズ手術"を受けており、いざというときには昆虫細胞活性剤を注入するだけで超人的なパワーを発揮できるように改造されていた。

展開が早すぎて感情移入できない?

そんな、改造人間vs進化した"ある生物"という、パワーあふれるバトルを楽しめるこの映画の原作は、2011年に『週刊ヤングジャンプ』の増刊マンガ誌『ミラクルジャンプ』で連載が始まり、独特の設定と世界観で衝撃を与え、2012年には『週刊ヤングジャンプ』に移籍。現在、17巻まで出版されているベストセラーコミックなのだ。しかも今回映画化されたのは、そのなかの第1巻のみ。

1巻だけだからかとにかく展開が早く、火星に到着してからは次から次へと"ある生物"とのバトルが繰り広げられていく。その展開が早すぎて、1人ひとりのキャラクターにあまり感情移入できない点が、ややもったいないところだが、『アイアムアヒーロー』同様、刺激的な作品に仕上がっている。

『テラフォーマーズ』
監督:三池崇史
出演:伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開日:4月29日より全国公開
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/terraformars/

◇『ズートピア』 ~小さなウサギが大奮闘、「頑張れば夢は叶う」

動物が人間のように暮らす"楽園"を舞台に、『アナと雪の女王』や『ベイマックス』のディズニーが贈る、夢を信じるウサギが夢をかなえるまでを描いたファンタジー・アドベンチャーが『ズートピア』だ。

本作は、人間も顔負けの動物たちによるハイテク文明社会で、「肉食も草食も」「大きいのも小さいのも」平和に共存する大都会のズートピアが舞台。主人公は、そこから遠く離れた田舎町で育ったウサギのジュディ。彼女には幼いころからの夢があった。それは「世界をよりよくするために憧れのズートピアで最高の警察官になる」こと。

だが、実際に警察官になれるのは、サイやカバなど大きな動物だけ。ウサギは農場でニンジン作りに従事するのが幸せな生き方とされ、父母からも反対されてしまう。それでもジュディは夢をあきらめず、大きな動物たちに混じって警察学校をトップで卒業。史上初のウサギの警察官として希望に胸を躍らせてズートピアに足を踏み入れる。

大人も楽しめる奥行きがある

ところでズートピアのことを楽園と記したが、それはあくまでも建前。実際にはズートピアは、能力や体の大きさによって、動物ごとに仕事の種類などが決まっている階級社会だ。やる気満々で勤務初日を迎えたジュディも、そうした社会に打ちのめされてしまう。動物たちの連続行方不明事件という大きな事件が起こっていたにもかかわらず、彼女が任されたのは駐車違反の取り締まり。

この処遇に落ち込むものの、それでも夢をあきらめきれないジュディは、知り合った詐欺師のキツネ、ニックと一緒に、動物連続行方不明事件の解明に乗り出していく。

この映画は、夢をあきらめない大切さを描いた作品だ。同時に、差別問題にも触れており、物語に奥行きがあるから子どもだけでなく大人も楽しめる。加えて、ナマケモノの登場シーンなど、大人も思わず笑ってしまうような仕掛けも満載だ。

シャキーラが歌う主題歌「トライ・エヴリシング」も魅力的で、見終わった後にハッピーな気持ちになる子連れでもカップルでも楽しめる作品だ。

『ズートピア』
監督:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア
共同監督:ジャレド・ブッシュ
声の出演:ジニファー・グッドウィン、ジャイソン・ベイトマン、シャキーラ
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公開日:全国公開中
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/zootopia.html

◇『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』 ~ナチス戦犯裁判TV初中継の裏側

1961年、イスラエルにおいて、ナチスによるユダヤ人絶滅計画(ホロコースト)を推進した責任者であるアドルフ・アイヒマンの裁判が開かれた。『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』は、この裁判の模様を世界中にテレビ中継(生中継ではない)するという前人未踏の計画実現に向け奮闘するテレビプロデューサーらの姿を描いた実話に基づく意欲作だ。

アイヒマンは1906年ドイツ生まれ。オーストリア育ちで、ヒトラーより17歳若く、26歳でオーストリア・ナチス党に入党する。その後、ドイツに亡命すると、1934年から親衛隊(SS)情報組織の保安部(SD)で活躍しはじめ、1939年には秘密国家警察(ゲシュタポ)とSDが統合した国家保安本部のユダヤ人問題課長に抜てきされる。収容所へのユダヤ人強制移送の総元締めとして決定的に関与したナチスの将校だ。

戦後、逃亡するが、イスラエルの諜報機関が歳月をかけて追い詰め、1960年にアルゼンチンのブエノスアイレス市内で身柄を拘束。イスラエルに移送され、エルサレムで裁かれることになった。

首相の許可を得ても難航

テレビプロデューサーのミルトン・フルックマン(マーティン・フリーマン)は、「ナチスがユダヤ人に何をしたのかを世界中に見せよう」と、この裁判のテレビ中継を思い立ち、イスラエルの首相に直談判し権利を獲得。実現に向け奮闘する。

フルックマンは撮影スタッフとして、マッカーシズムのために干されていたドキュメンタリー監督のレオ・フルヴィッツ(アンソニー・ラパリア)を米国から呼び寄せ、最高のスタッフで臨もうとする。だが、首相の許可こそ下りたものの、司法は独立しているからと、判事の許可を得る必要があったり、ナチスシンパからの脅迫状が届くなど、一筋縄ではことは運ばない。そうした中、ついに裁判が始まる。

ホロコーストの真実を伝える記録映像

映画は俳優を起用した再現映像と、当時の裁判映像、さらに大戦中のユダヤ人迫害映像などを取り混ぜながら進行していく。この裁判では112人に及ぶ証人が、残酷なホロコーストの実体験を生々しく語っているのだが、そうした証言シーンや、人間とは思えないくらい痩せこけた収容所のユダヤ人たちの姿が、スクリーンいっぱいに映し出されるのだ。

今でこそ我々はホロコーストが何か、学ぶ機会があるが、1961年当時はまだあまり知られていなかったのだ。それだけに、証人が語る地獄のような体験談は、テレビを通して多くの人々に衝撃を与え、世界中の人がこの放送にくぎ付けになり、ドイツでは人口の80%が見たとも言われている。

この映画は歴史的な裁判を中継しようと思った人たちの人間ドラマであると同時に、ホロコーストの真実を伝える記録映像でもあるのだ。

『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』
監督:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
出演:マーティン・フリーマン、アンソニー・ラパリア
配給:ポニーキャニオン
公開日:全国公開中
公式サイト:http://eichmann-show.jp/

◇『ハロルドが笑うその日まで』 ~倒産社長がIKEA創業者を誘拐

日本でもおなじみのIKEA(イケア)。この巨大な家具販売店の創業者であるイングヴァル・カンプラードを誘拐してしまおうという、大胆な発想を持つある男を中心に描かれる、ハートウォーミング映画が『ハロルドが笑うその日まで』だ。

主人公は、ノルウェーのオサネという街で、40年以上にわたり、妻とともに小さくも誇り高い家具店を営んできたハロルド。イタリア製の布地を使った400年前と変わらぬイスなど、世代を超えて愛され、長持ちする家具にこだわってきた。そんなある日、隣にIKEAの北欧最大級の店舗がオープン。ハロルドの生活は一変する。

店は閉店に追い込まれ、住む家もなく、妻まで亡くしてしまったハロルドは、スウェーデンに行って、IKEAの創業者を誘拐することをもくろむ。途中、ひょんなことから知り合った孤独な少女も巻き込み、ハロルドの珍道中が幕を開ける。

IKEAは相当太っ腹な会社?

見どころの1つが、悪人でもないのに誘拐を実行してしまうハロルドと、誘拐された後も減らず口をたたき続けるカンプラードとの、何ともいえない味わい深いやりとりだ。

カンプラードにはいけ好かない面ももちろんあるが、IKEAを一代で築き上げた実力があるのものもまた事実。そのカンプラードが、高級家具を売ってきたという自負があるハロルドに対し「本当の価値はイスではなく、座る者にあるとずって言ってきた。確かに俺の家具は古くなると壊れるが、そのころには新しいものが出回る」と話す場面など、時折飛び出す金言に、思わず引かれてしまう人も多いのではなかろうか。

なお、この映画はIKEA本社の了解を得て作られているそう。許可を得る際には、「僕らは家具を作る仕事、君らは映画を作る仕事」と言われたとか。劇中に登場するIKEAのシーンは、すべてホンモノの店舗で撮影されているという。IKEAは相当太っ腹な会社のようだ。あるいはこのあたりに、同社の成長の秘密が隠されているのかもしれない。

『ハロルドが笑うその日まで』
監督:グンナル・ヴィケネ
出演:ビョルン・スンクェスト、ビヨルン・グラナート、ファンニ・ケッテル
配給:ミッドシップ
公開日:YEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開中
公式サイト:http://harold.jp/
安部偲(あべ・しのぶ)
 早稲田大学を卒業後、演劇活動を経てフリーライターとなり、映画とネットビジネスを中心に執筆。著書に「映画監督になるということ」(演劇ぶっく社)、「eビジネス用語 早わかり辞典」(日本実業出版社)がある。2001年、有限会社キッチュを設立。現在、映画情報サイト「MOVIE Collection [ムビコレ]」や、アイドル支援サイト「アイドルcheck!」などを運営中。

[日経トレンディネット2016年4月27日付の記事を再構成]

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