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日本の火山、活動期入りか 震災後に各地で活発

2015/1/31

国内の火山活動が活発さを増している。2014年9月に起きた御嶽山(岐阜・長野県境)の噴火は死者・行方不明者が63人と戦後最悪の火山被害で、小笠原諸島の西之島(東京都)も1年以上噴火しながら島を拡大し続けている。11年3月の東日本大震災以降、日本列島が火山の活動期に入ったと考える研究者は少なくない。

御嶽山の噴火被害は戦後最悪

14年は阿蘇山(熊本県)や口永良部島(鹿児島県)も噴火、桜島(同)や西之島も年間を通じて活発な噴火活動を続けた。草津白根山(群馬県)や吾妻山(福島県)、十勝岳(北海道)では噴火こそ起きていないが、火山性微動などが盛んになり噴火警戒レベルが引き上げられた。11年に新燃岳(宮崎・鹿児島県境)が噴火した霧島山でも、新燃岳とは別にえびの高原に噴火警戒レベル2に相当する火口周辺への立ち入り規制が設けられた。

日本列島の歴史を振り返ると大規模な火山噴火や巨大地震が集中する時期がある。江戸時代中期の18世紀に、富士山の宝永噴火(1707年)をはじめ北海道・樽前山(1739年)や桜島の安永噴火(1779年)、浅間山(長野・群馬県境)の天明噴火(1783年)など大規模な噴火が続いた。山体崩壊による津波で火山災害としては歴史上最も多い約1万5000人の犠牲者を出した雲仙岳(長崎県)の噴火も1792年だ。

この時期の地震では富士山の宝永噴火の49日前に起きた宝永地震がマグニチュード(M)9前後と推定され、現在想定される南海トラフ地震と震源が重なると考えられている。他にも1703年に関東地方をおそった元禄地震などM8前後の地震がいくつも発生した。

東日本大震災と震源域が同じM9クラスの巨大地震と考えられる貞観地震(869年)や南海トラフが震源と考えられる仁和地震(887年)が起きた9世紀はさらに活発だ。864年には富士山が青木ケ原樹海をつくった貞観噴火があり、同年に阿蘇山も噴火。前後して鳥海山(山形・秋田県境)や伊豆大島(東京都)も噴火したほか、886年には伊豆諸島の新島(同)が大規模な噴火を起こし伊豆半島にまで多くの火山灰を降らせた記録が残る。10世紀に入って間もない915年の十和田(青森・秋田県境)の大噴火は歴史に記録された噴火では最大規模とされる。

過去の記録も踏まえて最近の火山活動の活発化は「東日本大震災が起きたことが示しているように日本列島が活動期に入ったためではないか」(火山噴火予知連絡会会長である東京大学名誉教授の藤井敏嗣さん)と考える研究者は多い。9世紀や18世紀のように火山の大規模な噴火や強い地震が頻繁に起きる危険性があるというわけだ。

活火山 活火山について、国の火山噴火予知連絡会は2003年に「おおむね過去1万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山」と定義した。現在、日本には110の活火山があり、世界の約7%にあたる。昔あった休火山や死火山といった区分はなくなった。
予知連は活火山のうち噴火の可能性や社会的影響を考慮して桜島など47火山を監視・観測態勢の強化が必要な火山に指定。気象庁などが地震計など観測機器の整備を進めてきた。予知連は14年、さらに八甲田山など3火山を対象に追加するよう提言した。

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