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2020年から見える未来

虎ノ門に巨大ビジネス街 五輪の交通インフラと一体化 地下鉄日比谷線の新駅に直結、環状2号線も延びる

2017/8/23 日本経済新聞 朝刊

虎ノ門ヒルズは4棟の高層ビルからなる。右から順にステーションタワー、レジデンシャルタワー、森タワー、ビジネスタワー(イメージ、森タワーのみ完成済み)

 2020年東京五輪・パラリンピックに向けた都市基盤の整備を追い風に、東京・虎ノ門が都内屈指のビジネス街に生まれ変わろうとしている。森ビルは22年度までに高さ265メートルの超高層ビルを含む3棟のビルを新設する計画。14年に先行開業したビルと合わせた「虎ノ門ヒルズ」の延べ床面積は80万平方メートルに達する。東京メトロ・日比谷線新駅や幹線道路の環状2号線など新しい交通インフラとも一体化する。

 虎ノ門ヒルズは4棟の高層ビルからなる。中核となる「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(仮称)」は延べ床面積23万平方メートル超で、19年度にも着工し、完成は22年度の予定。20年の東京五輪・パラリンピックの前には、オフィスビルの「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー(仮称)」と住居中心の「同レジデンシャルタワー(仮称)」も完成する。これら新設する3棟の事業費は約4000億円。

 虎ノ門ヒルズの延べ床面積は、完成済みの「虎ノ門ヒルズ森タワー」を含む4棟合計で80万平方メートル規模になる。オフィスの貸し床面積は30万平方メートル規模、商業施設は2万6000平方メートル規模、出張者が長期滞在できるサービスアパートメントなども含めた住宅部分は約720戸と巨大なビジネス拠点が誕生する。

 虎ノ門ヒルズの開発は20年東京五輪・パラリンピックに向けた交通インフラの整備と一体で進む。ステーションタワーは東京メトロ・日比谷線の「虎ノ門新駅(仮称)」と直結し、銀座線の虎ノ門駅まで地下通路でつながる計画だ。新駅は五輪前の利用開始、22年度の完成を目指す。

 街区内には臨海部と都心を結ぶ幹線道路の環状2号も通る。19年に完成予定のビジネスタワーには、環2を主要ルートとし、臨海部と都心部を結ぶバス高速輸送システム(BRT)のターミナルができる計画。東京都は20年3月に環2を地上部で開通させる方針で、虎ノ門は五輪を機に都内の交通結節点になる。

 虎ノ門ヒルズの南にある虎ノ門・麻布台地区では、森ビルが高さ330メートルの超高層ビルなどを建設する。オフィスや住宅のほか、都内最大級のインターナショナルスクールや外国人向けスーパーを整備する計画。外資系企業の誘致拠点でもある虎ノ門ヒルズなどで働く外国人のビジネスマンらが暮らしやすい街をつくる。

 虎ノ門エリアの再開発計画は国家戦略特区のプロジェクトに位置づけられており、東京駅周辺と並んで都の国際金融都市構想の一翼を担う。都内の丸の内や日本橋に続く、新たなオフィス集積地を目指す。

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■容積率は国内最大級の2000%

 森ビルが東京・虎ノ門に建設する超高層ビル「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(仮称)」の容積率は国内最大級の約2000%となる見通しだ。同ビルの街区の指定容積率は600~700%だが、東京メトロ・日比谷線新駅との一体開発などで緩和される。

 容積率は建物の敷地面積を100%とした場合の延べ床面積の割合。土地の用途に応じ、50~1300%までの指定容積率が都市計画で定められている。例えば、東京駅前の大手町・丸の内エリアは最大の1300%に指定されている。公共施設の整備に貢献したり、隣地で余った容積率を移転したりすることで、割り増しを受けられる。

 国土交通省によると、大阪駅周辺の梅田1丁目で阪急阪神ホールディングスが建て替えるビルの容積率が2000%で国内最大。都内では日本橋2丁目で進む再開発ビルの容積率が1990%で最大だ。虎ノ門ヒルズの超高層ビルはこれらに匹敵する容積率になる。

(安部大至)

[日本経済新聞朝刊2017年8月10日付と12日付を再構成]

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