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7月24日は「藍の日」 徳島県、エンブレムの色に商機 五輪メダルのリボンにも採用働きかけ

2017/7/22 日本経済新聞 朝刊

五輪エンブレムをデザインした野老朝雄氏(左)に依頼し、徳島の藍をPRするためのロゴも制作した(1月の記者会見、右は飯泉嘉門知事=徳島県提供)

2020年東京五輪の開会式が行われる7月24日。徳島県はこの日を「とくしま藍の日」と定め、特産品である藍のPRに官民をあげて取り組んでいる。きっかけは東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムに藍色の組市松紋が採用されたこと。初めてのPR推進月間となった今年7月は40を超す事業を盛り込んだ。

「阿波藍を世界へ発信していくため、ご協力をよろしくお願いします」。7月3日に開催した推進月間の開幕式典。飯泉嘉門知事は、集まった政財界の関係者らにこう呼びかけた。県庁の正面玄関に飾る藍染めの巨大な「のれん」も披露した。

徳島県庁のロビーでは来庁者に藍染めの魅力をPRしている

県はPR事業として、葉藍から染料を作る藍師の仕事場などを巡ったり藍を食べたりするバスツアーを実施したほか、藍染めのアクセサリーやストール、テーブルセンターなどを作る体験イベントも開いた。県外でも東京や大阪で藍製品を展示するなど、「藍といえば徳島」と認知してもらおうと懸命だ。

そもそも徳島県が藍の日を制定したきっかけは、昨年4月に東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムに藍色の組市松紋が選ばれたことだ。

藍を売り込む好機と捉えた県の動きは早かった。まずエンブレムをデザインした野老(ところ)朝雄氏に依頼し、徳島の藍をPRするためのロゴマークを制作してもらった。五輪・パラリンピックのエンブレムから徳島を連想しやすくすることで、来るべき関連商戦で優位に立つ狙いだ。

今年3月の県議会では、藍のPR強化を目指す「とくしま藍の日を定める条例」を可決。藍の日とともに毎年7月は推進月間として藍の魅力発信に取り組むことを決めた。

県の動きに呼応し、地元経済界も藍のPRに動き出した。徳島経済同友会はこのほど、県ゆかりの著名人や一般の人に藍染めなど青色のものを身に着けて撮影した動画を投稿してもらう「徳島ブルー」キャンペーンを始めた。徳島をイメージする色として、国内外に印象づける狙いがある。

当面の目標は、東京五輪・パラリンピックでの藍製品の採用。6月28日に丸川珠代五輪相と東京で面会した飯泉知事は、メダルの首掛けリボンに藍染めを採用するよう売り込んだ。

採用につながりそうな事例も出始めている。住宅部材の製造販売などを手掛ける大利木材(徳島市)は藍で染色した木材について、大会期間中に競技場周辺などを飾る花壇向けの引き合いがあった。現在、日比谷公園(東京・千代田)で試験的に設置している。

東京五輪・パラリンピックまであと3年。藍をアピールしたい徳島県にとって千載一遇のチャンスだ。

(畠山周平)

[日本経済新聞朝刊2017年7月13日付を再構成]

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