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インバウンド最前線

スポーツなら日本で 北海道、自転車とマラソンもPR 自然景観の良いモデルコース創設へ

2017/7/15 日本経済新聞 朝刊

北海道の上質なパウダースノーは海外のファンも多い(写真はニセコのスキー場)

 道内を訪れる訪日外国人(インバウンド)が急増する中、北海道はスポーツを核にした観光客誘致を始める。訪日客に人気の高いスキー分野で初めての海外商談会を欧米で今秋開き、旅行会社などに商品作りを促す。サイクリングやマラソンでは市町村と連携しモデルルートを設定。SNS(交流サイト)を使った情報発信も強化する。訪日客の旅行形態が団体から個人に移行していることを踏まえ、スポーツ資源を武器に新規需要を開拓する。

 スポーツツーリズムは地域にあるスポーツ資源を活用した体験・滞在型の観光として近年注目を集めている。道は他地域に比べて優位性の高いスポーツとしてスキー、サイクリング、マラソンの3分野で戦略的な取り組みを進める。

 上質なパウダースノーで海外のファンも多いスキーは、旅行会社など企業を巻き込んで誘客を展開する。今秋以降にオーストラリア、米国、英国の3カ国で商談会とセミナーを開催。道内企業と現地の航空会社や旅行会社のマッチングを進める。航空券や宿泊施設などの割引を含めた旅行商品の開発を後押しする。

 欧米客をターゲットにするのは、道内屈指のスキーリゾートであるニセコなどで以前から多い豪州からに加え、近年は欧米からも増加傾向なのが背景にある。欧米客は長期滞在型が中心のため、経済効果も高いと見込む。

 サイクリングとマラソンは自然景観などに優れたモデルコースをつくる。スポーツだけでなく、地元食材を使った料理を楽しめる飲食店や観光施設などを組み合わせたルートを検討する。

 誘客へ海外でのイベントにも参加する。特に需要が見込める中国や台湾、タイ、シンガポールなどに力を入れる。参加は秋ごろを想定し、市町村と連携して取り組む。

 ネットを使った情報発信も進める。優位性が高い3つのスポーツごとに、発信力の高いブロガーらを複数回にわたり道内に招く。道内のスキー場やサイクリングコースなどを実際に体験してもらい、SNSに記事を掲載する。口コミによる波及効果を狙う。

 道によると2015年度の道内訪日客数は前年度比35%増の208万人で、過去最高を更新。うちアジア圏が8割を超える。18年は平昌冬季五輪、20年は東京五輪・パラリンピックと国際的なスポーツ大会がアジアで続くことから「外国人が日本に目を向けるチャンス。アジアだけでなく欧米客も取り込み、客層を厚くしたい」(観光局)としている。

[日本経済新聞朝刊2017年6月13日付]

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