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地元留学生のアドバイスで、外国人に優しい商店街に 埼大通り商店会、まず英語の紹介マップ作製

2017/4/30 日本経済新聞 朝刊

埼玉大周辺の商店会は留学生の視点を取り入れ、外国語による紹介マップを作製した

 埼玉大学(さいたま市桜区)周辺の商店などでつくる埼大通り商店会が、埼大の外国人留学生らとともに、英語と日本語で店舗を紹介するタウンマップを作製した。外国人に優しい商店街として、気安く立ち寄ってもらえる環境づくりをめざす。さいたま市は2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、商店街のおもてなし力を向上するモデルの一つとして広める。

 タウンマップ「SAIDAIDORI 留学生がみつけた埼大通り」はA4サイズで16ページ。埼大前を通る国道463号の「埼大通り」と呼ばれる区間の歴史や周辺の地図、店舗などを英語と日本語で紹介している。

 さいたま市の「商店街地域つながり力アップ支援事業」として予算約250万円で作製した。埼大学長や地域の自治会長もメッセージを寄せた。近隣の駅や桜区役所などで無料で配っている。

 店の紹介を書いたのは埼大の留学生だ。ミャンマーや中国、スペインなど7カ国15人の留学生と日本人学生2人、同商店会7人によるグループワークを2016年12月から17年1月までに4回開いた。共に商店街を歩き、感想を踏まえて担当を決め、留学生の視点で外国人に分かりやすいように紹介してもらった。

 例えば、文具店では「日本の伝統的な筆や和紙も取りそろえ、お土産に適している」と記載。中にはスーパーの紹介欄に「普段売っている食材で作れる日本食をクッキングスクールで教えてほしい」という要望まで加えたものもある。

 「タウンマップはきっかけ。気づかされたことを生かし、外国人に優しい商店街をめざしたい」と、生花店店主で同商店会の井原光太郎会長は強調する。埼大には学生全体の6%に相当する約550人の留学生が在籍し、大学のある桜区内には約2200人の外国人が住むが、商店街を利用する外国人は少ない。

 グループワークでは留学生から「見た目では何の店かわからない」「値段が分かりにくい」といった意見が寄せられた。気軽に立ち寄れ、価格表示がわかりやすい量販店にしか行かない留学生もいたという。

 同商店会は今後、店先の看板や値段の表記を工夫したり、翻訳アプリの使用や講師を依頼して簡単な外国語でのやりとりができるようにしたりすることを検討するという。井原会長は「日本人学生との交流もないという留学生がいたのが残念。外国人も交流できる地域にしたい」と話す。

 市は3月24日、東京五輪に向けた「おもてなしアクションプラン」を紹介するフォーラムで、タウンマップを紹介した。市幹部は「外国人へのおもてなしがビジネスにつながれば一連の取り組みは継続できる」と話しており、市商業振興課は同様の取り組みを他地域にも広げていく考えだ。

[日本経済新聞朝刊2017年4月12日付]

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