首都圏の駅や観光施設、訪日客急増でトイレ刷新相次ぐ

日本トイレ大賞を受賞した高尾山のトイレ(東京都八王子市)
日本トイレ大賞を受賞した高尾山のトイレ(東京都八王子市)

首都圏の観光施設や鉄道駅などで、トイレを清潔で使いやすくする動きが広がっている。2020年の東京五輪・パラリンピックや訪日外国人客の急増に合わせ、都内では洋式への切り替えや、登山道のトイレの水洗化が進む。混雑解消に向けた個室の増設やバリアフリー化、女性や子ども向けの化粧コーナーや授乳室などの設置も目立っている。

都営地下鉄は東京五輪が開かれる20年度までに、都心部を環状に走る大江戸線のトイレを全面改修する。大江戸線の全38駅のうち、乗客の多い駅を優先的におおむね30駅で原則としてすべての個室を洋式トイレにする計画だ。

清潔感を高めた岩本町駅の手洗い場(東京都千代田区)

新宿線、浅草線、三田線では、20年度までに全68駅のうち20駅程度でトイレを改修する。洋式化のほか、障害者や小さい子ども連れに対応した「だれでもトイレ」や、女性向けのパウダーコーナーなどを新設する。

近年、東京近郊の山に外国人登山客が増えているのに対応し、東京都は登山コースのトイレも使いやすくする。16年度中に青梅市の御岳山、17年度に高水山で、くみ取り式のトイレを洋式の水洗タイプに切り替える。

登山コースのトイレ刷新のモデルとするのは、都が高尾山(八王子市)の山頂付近に12年に設置したトイレ。水洗で山小屋風の内装に手すりや温水洗浄便座を備え、15年には内閣官房主催の第1回「日本トイレ大賞」に輝いた。

鎌倉市は情報施設のトイレを誰でも有料で使えるようにした(エムズアーク・カマクラ)

神奈川県鎌倉市は6月、鶴岡八幡宮近くの観光情報施設「エムズアーク・カマクラ」のトイレを誰でも有料で使えるよう、施設のオーナー企業と協定を結んだ。1回100円で午前10時から午後5時まで使える。

市内有数の観光スポットである八幡宮付近は公衆トイレが少ないため、同施設のトイレを一般観光客も使えるようにした。今後、観光案内のパンフレットなどでも紹介する予定だ。

埼玉県はさいたまスーパーアリーナ(さいたま市)に隣接する施設のトイレを、女性や子どもが使いやすいように改修する。イベント時の混雑対策として、女性用14ブース、キッズトイレ4ブースなど計20ブースを増設。パウダーコーナーや授乳スペースも新設する。8月に使用を開始する。

車いすで使いやすいよう、施設の共用通路の起伏や段差も解消する。都市整備政策課では「さいたま新都心のにぎわいを創出するため、トイレも快適に使ってもらえる環境をつくりたい」と話す。

京成電鉄は外国人客が増えているのに合わせ、和式トイレの洋式への改修を進める。16年度は勝田台駅(千葉県八千代市)や京成千葉駅(千葉市)で温水洗浄便座を導入する。

新京成電鉄は昨年11月に八柱駅(松戸市)のトイレを改修。ハンドドライヤーを備え付け、男女それぞれの個室に着替え台を設置した。仕事帰りの乗客が私服に着替えるための利用を想定している。

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