資産運用のツボ「リスクを手なずける」マネーの常識・非常識 夏の集中講座(3)

資産運用で最も大切なのはリスクとの付き合い方だ。元本割れなどのリスクを過剰に恐れていては、いつまでも大事な資金を預貯金に眠らせ続けることになる。一方、リスクを無視して大きな利益を求めれば、手痛いしっぺ返しを食う可能性が高くなる。多くの人は資産運用を始めるときに「何に投資すれば、いくらもうかりそうか」と利益を皮算用するが、まずはどれぐらいの損失までなら我慢できそうなのか、自分のリスク許容度を確認するのが先決だ。市場環境次第で大きくぶれる投資のリターンは予測不能でも、運用リスクは投資対象の分散などで、ある程度は抑制できる。

グラフAは国内外の株式と債券について、長期的にみたリスクとリターンの関係だ。過去30年強の平均リターンが大きい外国株や日本株はリスクも大きく、リターンの裏にはそれ相応のリスクが潜んでいるのがわかる。

ここでいうリスクとは過去のデータに基づく統計数値。各資産の価格が「平均的なリターンを中心に年間で上下どの程度の幅で変動しそうか」を意味している。例えば日本株の過去30年強の平均リターンが6%でリスクが20%なら、統計上、価格はプラス26%からマイナス14%(6%±20%)の間に7割近い確率で収まる。

「損をすることこそが最大のリスク」と考える普通の人の感覚とはずれているが、資産運用の世界では、数値で表せる値動きのブレ幅をリスクと定義している。ざっくり言えば、リスクの大きい資産ほど、大もうけできるチャンスも大損を被る危険性も高いということだ。

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