どうする転職 自己評価に3×3のマトリックス転職とキャリアを考える(2)

今月のテーマは転職です。会社が年功序列的な人事処遇の場合、他の人よりがんばっている社員を早く引き上げることができず、何年も待たされることがあります。この間は給与や賞与、退職金が伸び悩み、生涯賃金で数千万円の「損」となることもあるでしょう。

転職がうまくいくことは家計や将来の余裕をつくり、公的年金も増額します(保険料を多く払うと年金は確実に増える)。キャリアは老後をにらんでも、とても重要な問題です。今回は「転職のためにどう自己評価するか」というテーマを考えます。

転職王・山崎元氏に相談

転職回数が多いことで有名な経済評論家の山崎元氏(名字は同じだが全く親戚関係はありません)は転職について何冊も書籍を著し、テレビに転職王として登場したこともあります。実は筆者は最初の転職に際して山崎元氏に相談したことがあります。

最初に働いていた会社のセミナー講師として縁があったため、就業時間後にお時間をいただき、転職すべきかどうか相談しました。すると今の仕事について現状の評価と転職して何をしたいか述べてみよ、と言われました。

場所は高田馬場のモツ焼き屋でした。どうにも煙いお店で、涙をこぼしながら自己評価と転職の抱負を語ったところ、山崎元氏が関わっていた会社を紹介してもらい転職することになりました。涙を流したのは会社がつらいからではなく煙かったからなのですが、結果として転職のきっかけをつかんだわけです。

転職経験者の話は参考になります。転職経験のある先輩がいたら、一度経験談を聞いたり意見を求めてみたりするといいでしょう(ただし他社に勤めていること。同じ会社の先輩は相談すべきではない)。

なお、両親に相談する場合は要注意です。筆者は親が転職に賛成してくれたので気が楽になりましたが、反対された場合は意見が重くのしかかります。親に相談するときは気をつけてください。

3×3のマトリックスで転職の自己評価をしてみよう

今回は転職を自己評価するためのシートを作りました。3つのキーワードに分けて整理するといいでしょう。

まず、「仕事の内容」です。仕事がつまらないなら、その理由を整理します。スキルを伸ばしたいのに、そうならない悩みを記入しましょう。現状の会社のままの見通しと、転職した場合にどんな改善が考えられるかも整理します。

次に「職場の人間関係」です。セクハラやパワハラはもちろん、不法行為や、労働基準法に違反する勤務実態などは、十分に転職理由になります。今の職場での改善可能性と転職による改善可能性を整理します。

最後に「報酬」です。今の報酬は自分の能力に見合ったものか、じっくり考えましょう。現在の自分の能力に対して給与・賞与などが適正かどうかを判断します。伸びしろを考慮してはいけません。また、もし十分でない場合、どれくらいの年収が適当かも考えてください。

初めて転職を考えている人は、3つのテーマに3つの評価を行い、マトリックス式にシートを埋めると、転職の必要性や課題が明らかになってくるはずです。

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