国内外の株式や債券など様々な資産に少額の資金から投資できる投資信託は、個人投資家が利用しやすい金融商品だ。では、投信を買おうとしたらどんなファンドを選べばいいのだろう。最初に迷うのは、プロに運用を任せて市場平均を上回るリターン(収益率)を狙うアクティブ型投信か、市場平均に近いリターンの確保を目指すインデックス(指数)型かの選択だ。世間では、アクティブ型の大半は運用成績が指数に勝てないと評判は芳しくないが、実際はどうなのか。
「アクティブ型vsインデックス型」は一部の投資家の間でしばしば議論になる熱いテーマだ。現状では、資産運用の専門家も含めてインデックス派の声の方が大きい。投資入門書として有名な『ウォール街のランダム・ウォーカー』(バートン・マルキール)や『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス)がインデックス投資の優位性を唱え、世界中にインデックス投資の信奉者を生んできた。
アクティブ型を批判するインデックス派の舌鋒(ぜっぽう)は鋭い。主な指摘は次のようなものだ。
(1)アクティブ型は手数料が割高なのでその分、インデックス型より成績は悪くなる
(2)実際に6~7割のファンドは運用成績がインデックスを下回る
(3)一時的に好成績を上げるファンドはあるが、好成績は何年も続かない。好成績は偶然の産物で、将来どのファンドが好成績を上げるかは全く予想できない
(2)実際に6~7割のファンドは運用成績がインデックスを下回る
(3)一時的に好成績を上げるファンドはあるが、好成績は何年も続かない。好成績は偶然の産物で、将来どのファンドが好成績を上げるかは全く予想できない
これらの批判を聞くと、アクティブ型に投資するのは何だか愚かなように思えてくる。それぞれの批判は的を射ているのだろうか。運用期間が10年以上の日本株投信を対象に検証してみよう(数値はモーニングスターの投信検索サイトを利用)。