転職すべきか…5年に1度はキャリアの棚卸しを転職とキャリアを考える(1)

転職活動をするときは、今勤めている会社への恩義など忘れて、必死にチャレンジしてください(なお、会社を辞めずに在職中に転職活動をするのは問題ありません。転職のやりかたは次週以降説明します)。

会社に義理立てする必要がないと頭の整理がついたら、一度「転職の可能性」を考えましょう。やりがいのある仕事をこなしている時期なら、落ち着いてからでも構いませんし、不本意な仕事をしている時期ならすぐに考えても構いません。

5年働いたら一度は転職を考えてみるべきだと思います。毎年転職を考えていたら落ち着いてキャリアを伸ばす時間は取れません。しかし、40年くらいしか働く時間がないのに10年以上ムダに過ごすのはもったいないと思うからです。

すぐに転職を考えていない人も、5年に一度はキャリアの棚卸しをすると2つメリットがあります。

ひとつは「今の会社で働きながらキャリアを積み上げる可能性」を考慮するきっかけになります。自分の位置を相対化するきっかけにもなるでしょう。

もうひとつは「転職を視野に情報収集し行動に移す準備」になることです。何も考えていない人に比べれば、必要が生じたとき機動的に動けるようになります。あえて別の会社に移る行動を起こすのはとても面倒です。ですから定期的に自分にハッパをかけておくくらいがいいのです。

辞めない、という選択肢は大いにあり

先ほど「今の会社で働きながら」という選択肢も含めて転職を検討しよう、という話をしました。転職の検討が必ず転職につながるわけではありません。

自分のキャリアを洗い直し、「今の会社でスキルの伸びしろがある」「楽しい仕事や職場環境で、環境を変える必然性が低い」「能力に見合う十分な報酬を得ている」場合は、あわてて辞めなくてもいいわけです。

検討した結果、キャリア継続のメリットが大きいなら、「転職しない」という判断はあるでしょう。野球のFAではありませんが、検討したうえで「残留」の決断になれば、すっきりと今の仕事に集中できるでしょう。

転職の情報提供会社は「転職しなくてもいいと思いますよ」とアドバイスすることはあまりありません(あなたの転職が商売の種なので、それを責めるのは筋違いです)。

転職を意識すると、今働いている会社との関係を客観的に捉えたり、自分の能力を客観視したりするきっかけになります。ぜひ自分で評価・判断してください。

2012年8月に連載を開始した「バラ色老後のデザイン術」は3年目に入りました。毎週たくさんの人に読んでいただきありがとうございます。「バラ色老後」のヒントを幅広い視点から提供していきますのでよろしくお願いします。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ) 1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、1級DCプランナー、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。商工会議所年金教育センター主任研究員、企業年金連合会調査役DC担当など歴任。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。論文「個人の老後資産形成を実現可能とするための、退職給付制度の視点からの検討と提言」にて、第5回FP学会賞優秀論文賞を受賞。近著に『お金の知恵は45歳までに身につけなさい』(青春出版社)。twitterでも2年以上にわたり毎日「FPお金の知恵」を配信するなど、若い世代のためのマネープランに関する啓発にも取り組んでいる(@yam_syun)。ホームページはhttp://financialwisdom.jp
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