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民泊向けマンションを販売 住宅より高い利回り見込む シノケン、家具や破損補償の保険も用意

2017/4/4 日本経済新聞 朝刊

家財の損傷を補償する保険も開発し、トラブル対応に配慮した(シノケンの民泊用物件イメージ)

 シノケングループは民泊に対応した投資用アパートやマンションの販売に乗り出す。国内の人口が減少に向かう一方、訪日外国人の増加を背景に民泊は活況で、投資家から高まっている関心に応える。グループの保険会社が民泊利用による物件の破損などを補償する保険を開発。トラブルにも備える。2017年度に50棟程度の民泊対応物件を建設する計画だ。

 民泊特区の認定を受ける東京都大田区に第1号のマンションを建設しており、5月から民泊営業を開始する。7月には大阪市で民泊対応アパートが竣工する。それぞれ1泊8千~1万2千円で貸し出す予定。

 販売した物件はシノケンが借り上げた上で、米エアビーアンドビーなど民泊仲介を通じて貸し出し、運用収益をオーナーが受け取る。民泊用に家具などをそろえるため、初期投資は通常の住宅用物件に比べ1割程度高いものの、通常物件の賃料収入よりも高い収入が見込めるという。同社は「投資物件としての利回りは高まり、オーナーの手取りは増える」(篠原英明社長)とみている。

 政府が3月に閣議決定した民泊関連の新法案が成立すれば、年間営業日数が上限180日に制限される見通し。シノケンは営業日数の上限がない特区や条例で運用できる大阪市や大田区、福岡市を中心に物件開発を進める。

 これまで好立地ながら住宅向け物件としては投資利回りが確保できず、用地の取得を見送る例があった。都心部を中心に地価は上昇傾向にあり、特に人口増が続く福岡市などでは、マンション建設に向くまとまった土地の取得は難しくなっている。民泊向けの物件を選択肢として加えることで物件開発を加速する狙いがある。

 自己保有の部屋を貸し出す民泊は増えているが、管理組合の規約や住宅ローン契約に違反しながら運営されている例も多い。シノケンは物件管理などもグループ会社が一貫して手掛ける強みを生かし、こうしたトラブルを避けた民泊運営を可能にする。

 グループ会社を通じて民泊向けの損害保険を独自に開発。月数百円の保険料で家財の損害に100万円、賠償責任では500万円を上限として補償する。シノケンが管理する物件の場合、物件オーナーが保険契約をする必要はない。保険はシノケン以外の物件でも契約できる。

 近年は相続税の節税などを目的に、事業性を度外視したような投資用アパート建設もみられ、そうした物件への融資の膨張を懸念する声も高まっている。今後は民泊をはじめ、実際の需要動向に即した物件を開発する動きが広がりそうだ。

[日本経済新聞2017年4月4日付朝刊]

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