スゴ腕主婦を味方に 活躍の舞台をつくるWの未来 俺に任せろ

老舗旅館の加賀屋(石川県七尾市)の質が高いおもてなしには秘密がある。150人いる客室係のうち約30人はシングルマザーだ。「苦労している分、思いやりがあり真摯に働く」。社長の小田與之彦(45)はその強みを語る。

女性が働きやすい仕組み作りに動く小田社長(石川県七尾市)

旅館から徒歩5分に保育園と母子寮も完備し、泊まり客のもてなしに集中してもらう。環境がよければ職場への定着率も上がる。母子家庭の働く女性に救いの手をさしのべつつ、接客の品質向上につなげている。

求む母子家庭

客室係の女性(43)は7年前、雑誌の求人広告で加賀屋を知り、1歳の娘と福島県から移り住んだ。「保育園と母子寮がなかったらやってこられなかった」と話す。今は小学校にあがった娘の放課後も同じ保育園が面倒をみる。

加賀屋は手厚い支援で女性の力を最大限に生かす一例だ。女性活躍のため知恵を絞る男性はまだいる。

三原邦彦(44)は2002年に、主婦を職場にパートタイムで派遣する人材会社ビー・スタイル(東京・新宿)を創業し社長を務める。「結婚や出産をきっかけに、仕事から離れるのはもったいない」。前の職場で優秀な女性の多くが主婦になるのをみて思ったのが起業の原点だ。

4万人に雇用

主婦向けに特化する三原の会社は週3日だけ、午前中や月末だけなど柔軟な働き方ができる職場を紹介する。主婦と会社のニーズを細かく管理するノウハウを築き、のべ4万人の雇用をこれまで生んだ。

都内の嶋田光恵(37)も利用者の一人だ。夏から1日6時間半勤務で週3日だけ、ベンチャー企業で広報やマーケティングを担当する。3歳の子どもの育児をしながら、音楽業界でイベント企画などを手掛けてきたスキルも生かせ、仕事に手応えを感じている。