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税関申告、スマホで素早く 訪日外国人の混雑緩和へ 2020年メドに実証実験、「ビッグデータ」の活用も

2017/9/5 日本経済新聞 朝刊

成田空港で入国審査を受ける外国人観光客ら

 日本に入国する際の税関申告手続きが電子化で簡単になる。入国者は事前にスマートフォン(スマホ)に申告内容を入力してQRコードを入手しておけば、スマホを自動ゲートにかざすだけで通関できる。申告書類の記入は必要ない。2020年の東京五輪・パラリンピックを契機に訪日外国人が一段と増えることが予想されており、財務省は混雑緩和のため同年にも実証実験を始めたい考えだ。

 実証実験にあたっては日本語や英語、中国語など6カ国以上の言語に対応したスマホアプリを用意。まず羽田や成田など主要空港にQRコードを読み込む端末付きの自動ゲートを設け、問題が生じないか調べる。

 現在は入国者が個人か家族などの単位で申告書を記入。麻薬などの持ち込み禁止品や免税範囲を超える土産品の有無を書き込んで税関職員に渡す。通関に時間がかかるケースもあり、訪日外国人の増加にともない混雑度合いが増している。新システムが稼働すれば、訪日外国人のほか、国際線を使う日本人ビジネスマンの利便性も高まる。

 財務省は電子化により、ビッグデータとしての情報活用にも期待する。荷物や利用客の動向を分析し、税関職員が審査でどのような点に注意すればよいか把握しやすくする。財務省は外国人など利用客の多い国内空港での導入が先決とみており、機器類の導入コストや省力化の効果などを見極める。

 米国には類似の仕組みがあり、一定の条件に応じ、米国とカナダの国籍を持つ人にスマホアプリでの情報入力を認めている。税関での待ち時間を短縮する効果があるという。さらにパスポートの情報と申告内容を結びつけて管理し、テロ防止などに役立てている。日本も利便性向上と安全性強化の両立が課題になる。

[日本経済新聞朝刊2017年8月6日付を再構成]

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