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田園調布に売り看板が立つ 進む高齢化、成約価格急落 不動産の現場から

2019/6/7

田園調布で更地に目立つ「売却物件」「分譲地」の看板(一部加工)

東京を代表する高級住宅地といえば田園調布をおいて他にはないだろう。渋沢栄一らによって開発が始まり、政治家や財界人、プロスポーツ選手などが邸宅を構えた地だ。この場所でいま、売りに出される物件が増えているという。田園調布に何が起きているのか。取材を進めると2つの異変が目に付いた。

東急東横線で渋谷から7駅目が田園調布駅。駅前にはかつて町のシンボルだった旧駅舎の一部が再現されている。ここから扇状に道路が伸び、イチョウ並木が続く。大田区で田園調布と名前が付くのは、1丁目から5丁目、さらに田園調布本町、田園調布南があり、世田谷区には玉川田園調布という町名もある。異変の舞台となっているのは、田園調布で最も格が高いと言われる3丁目だ。

異変の舞台となっているのは、田園調布で最も格が高いと言われる3丁目だ(復元された田園調布の旧駅舎)

駅前に店を構える三井のリハウス田園調布センターを訪ね、同センターの担当エリアの売買状況を聞くと、渡辺和幸所長は「センターの取扱実績としては建物付きで1億から2億円くらいの物件が多い」と話す。

■2億から9億円の売り物件点在

豪邸と呼ぶにふさわしい建物を見ながら歩くと、1つ目の異変が目に飛び込んできた。「売却物件」「分譲地」といった看板が立つ更地の多さだ。都内の不動産関係者によると、「以前は売り物件であっても、あからさまにわかる看板は立てずにひっそり売っていたが、2018年ごろから看板が目立ち始めた」という。

更地でも売り物件でないものや、空き家でも賃貸用として市場に出ている物件もある。不動産仲介会社や金融関係者などに取材を進めると、こうしたものを除いて売りに出されている物件が4月時点で少なくとも10件余り存在するのがわかった。総額2億から9億円にものぼる売り物件が3丁目に点在している。

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