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投信市場、資金流入が高水準 待機資金がバランス型へ

2017/4/22

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 投資信託市場への資金流入が活発になっている。QUICK資産運用研究所によると、設定額から解約額を差し引いた市場全体の資金流入額は3月に5963億円と、2016年1月以来1年2カ月ぶりの高水準となった。「トランプ相場」が始まった昨年秋以降、利益確定目的の解約によって流出傾向にあった資金が、再び投資信託に戻りつつある。

 ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介資産運用研究所長は「マネー・リザーブ・ファンド(MRF)に流れていた投資家の待機資金が、再び投信に振り向けられている」と指摘する。日本国債や海外債券、国内外の株式や金など値動きの異なる資産を組み合わせる「スマート・ファイブ(毎月決算型)」(日興アセットマネジメント)など、バランス型の流入額が981億円と15年7月以来1年8カ月ぶりの高水準となった。「まんべんなく資金を振り向ける動きも強かった」(藤原氏)という。

 3月に資金流入超となったのは、バランス型のほか海外・先進国株式型や海外・新興国債券型など。数千億円規模の資金流出が続いてきた国内株式型も3月は430億円の流出にとどまり、利益確定売りが一巡しつつあるとの見方が多い。

 流入額の大きい投信を個別にみると、米国のハイイールド債が投資対象の「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(フィデリティ投信)や「みずほUSハイイールドオープン Bコース」(アセットマネジメントOne)など、先進国債券型のなかでも比較的高い利回りが見込まれる投信が並んだ。このほか、高配当株を組み入れた「LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)」(レッグ・メイソン・アセット・マネジメント)や、ビッグデータや人工知能(AI)を投資判断に用いることで注目を集めている「グローバル・ビッグデータ投資戦略 Bコース(ヘッジ無し)」(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント)などの投信が引き続き人気を集めた。

 一方、分配金の引き下げや金利上昇による米国の不動産投資信託(REIT)市況の悪化などを背景に「新光US-REITオープン」(アセットマネジメントOne)や「ラサール・グローバルREIT(毎月分配)」(日興アセットマネジメント)といった海外REIT型は、5カ月連続の資金流出超だった。市場では「投資家が選別姿勢を一段と強めている」との声が出ている。

〔日経QUICKニュース〕

[日本経済新聞朝刊2017年4月15日付]

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