マンション完成でも「入居待って」 新規契約は要注意不動産の現場から

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

マンション市場で不動産業界の固定観念を覆す販売手法が話題になっている。工事が終わり完成した物件を契約しても、購入者にすぐ引き渡さず、入居時期を先送りする物件が増えている。契約を終えている場合は別として、これから契約する場合には入居までの期間が長くなるため、ライフプランの設計には注意が必要だ。

「物件が完成しているので契約者に引き渡して管理費を徴収するのが一般的だが」――。ある大手の不動産会社の役員はこう語る。舞台はJR恵比寿駅から徒歩7分に位置する住友不動産(8830)が手掛けるタワーマンション「シティタワー恵比寿」(東京・渋谷区)だ。

恵比寿で15年ぶりのタワーとのうたい文句て発売中のマンション

引き渡し時期を2回先送り

同物件が完成したのは2019年3月。同年2月時点で、既に契約した顧客は契約書で定めた日付で引き渡すが、それ以外の契約者については引き渡し時期を19年5月下旬から20年4月下旬に先送りしていた。マンションが完成しているのに、入居はかなり先になる前提で契約することになる。

現時点で物件のホームページを見ると、引き渡し時期は20年4月下旬から21年4月下旬に1年も伸びていた。このマンションに関しては少なくとも2回、住友不動産は引き渡し時期を延期している。

同社が首都圏で発売中の自社物件を調べると、「シティタワー銀座東」(19年1月完成、東京・中央)では20年7月下旬から21年4月下旬に、「シティハウス千代田外神田」(18年12月完成、東京・千代田)でも20年4月下旬から21年4月下旬に引き渡しを延ばしている。こうした延期が確認できたのは少なくとも9物件にのぼる。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
次のページ
業者が決算調整?
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし