1戸67億円 原宿に超高額マンション、富裕層節税に的不動産の現場から

超高額マンションまでは地下鉄明治神宮前駅から徒歩2分だ
超高額マンションまでは地下鉄明治神宮前駅から徒歩2分だ

東京都心、JR原宿駅の近くで1戸当たり分譲額が67億円の超高額マンションが発売され、不動産の現場で話題を集めている。都心の新築マンション価格は高止まりしているが、海外の富裕層からみれば東京の不動産は依然割安。世界的な金融緩和であふれたマネーが都心の不動産に吸い寄せられようとしている。

舞台は地下鉄明治神宮前駅から徒歩2分。地下から表参道に出てJR原宿駅方面に歩き、浮世絵の収集で有名な太田記念美術館に向かう道を折れる。観光客が行き交う表通りとは異なり落ち着いた雰囲気の場所だ。美術館の隣、ちょうど「ラフォーレ原宿」の裏手で工事が進む。

この場所は金融・資本市場関係者にとってはちょっとした有名な場所だ。以前、日銀の寮があったからだ。結婚式場やホテル運営を手掛け東証1部上場のツカダ・グローバルホールディング(2418)が2014年に日銀からこの不動産を取得した。購入額は約60億円といわれた。ツカダはここを結婚式関連の施設として開発することなく、18年に売却した。

テニスコート3面分の広さ

現地に張り出されている建築計画のお知らせには「(仮称)神宮前1―10計画」とある。正式な物件名は「MARQ OMOTESANDO ONE(マーク表参道ワン)」だ。ターゲットとなる富裕層向けに作られた資料によると、総戸数14戸で最も高い住戸は67億6000万円台、専有面積は約627平方メートル、190坪(1坪=3.3平方メートル)にのぼる。テニスのシングルス用コート3面分が余裕で入る広さだ。

少なくともバブル崩壊以降、地価の高い都心で分譲されたマンションの中で最高額だったのは、三井不動産レジデンシャルが分譲した「パークマンション檜町公園」(東京・港、17年完成、総戸数46戸、施工は鹿島建設)の1戸当たり約55億円、坪単価3129万円といわれている。原宿の物件の坪当たり単価は3560万円に達し、あっさり更新した。

坪単価は全国平均の15倍

不動産経済研究所(東京・新宿)によると、19年の全国マンションの1戸当たりの平均坪単価は約240万円。原宿の物件の坪単価はこの15倍近くになる異次元の水準だ。

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