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最年少棋士・藤井四段 タイトル戦への名乗りに現実味

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将棋の史上最年少棋士・藤井聡太四段(14)がインターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」が企画した非公式戦「炎の七番勝負」で羽生善治王座(46)らを連破した。全7局を終え、藤井四段は6勝1敗という驚くべき成績を残した。同局の「将棋チャンネル」立ち上げに協力する日本将棋連盟の実行委員会メンバーで、本紙の観戦記者も務める野月浩貴八段(43)に藤井四段の強さを解説してもらった。

藤井四段の対戦相手は各世代を代表する精鋭ばかり。非公式戦とはいえ、ガチンコ勝負が期待できるメンバーがそろった。以前は将棋専門誌の企画で、有望な若手がトップ棋士と対戦する企画が組まれていた。若手には将棋ファンに顔を売る絶好の機会だった。こうした企画がインターネットテレビで組まれたのは、時代の趨勢だろう。

メンバーが決まった時点で、よくて藤井四段の2勝だろうとみていた。予想外の強さで藤井四段には謝りたい。「七番勝負」では藤井四段の序盤巧者ぶりが印象に残った。羽生王座もデビュー直後から勝ちまくっていたが、序盤は粗削りで中終盤に腕力や瞬発力でひっくり返して勝つことが多かった。羽生王座の修業時代は、序盤の研究が今ほどオープンになっていなかった。今はネットを通じて最新の情報が簡単に手に入る。今の若手は、藤井さんに限らず、序盤の情報量が豊富で、ちゃんと研究していて、スキがない。

唯一、黒星を喫したのが第2戦の永瀬拓矢六段戦。この対局は、永瀬六段が藤井四段が予想したのとは違う作戦を採った。相手の研究を外した上で、永瀬六段は自分が得意とするドロドロとした展開に持ち込んだため、藤井四段は力を出し切れずに終わった。この将棋を含め、7局を通じていえることだが、持ち時間が短くても藤井四段の指し手は正確だった。

藤井四段は、間合いの取り方がうまく、攻守に緩急自在で、安定感もある。例えば、第4戦の中村太地六段戦。中盤、藤井四段は桂馬で金の両取りをかけられる順をあえて選ぶ。駒損になるが、相手は歩切れ。歩が相手の重要な戦力になることを見越した素晴らしい判断だった。

この一戦では相手が粘りに出たら、焦らずに徐々にリードを広げた。詰め将棋を解く正確さと速さを競う「詰将棋解答選手権」で3連覇するなど終盤力がすごいと聞いていたので、優位に立ったときは一気に寄せにいくと想像していた。だが、実際は、少し余裕をもって余しにいき、守るべきときはしっかり守り、詰ますときは最短で詰ます、という印象を受けた。

第5戦以降は、いずれもA級に在籍するタイトル保持者・経験者が相手だった。深浦康市九段戦は、中終盤、優劣不明の攻防が続く。両者とも微妙なミスはあったものの、決定的なミスはなかった。トップ棋士のなかでも粘り強さに定評のある深浦九段を相手に混戦を制したのは大きい。

続く佐藤康光九段戦は、序盤早々、力戦に持ち込まれ、腕力が求められる展開になった。藤井四段は地下鉄飛車と呼ばれる珍しい作戦を採用。相手の出方を見て臨機応変に対応しており、構想力もすぐれている。

羽生王座との最終戦。局面が落ち着いた段階で後手の羽生王座は駒得ながら歩切れ。この時の形勢をどうみるかは棋士によって見解が分かれる。ゲスト解説の佐藤天彦名人は「新旧の価値観の対決」と表した。

藤井四段にとって具体的によくするのが難しい局面を迎えたところで、中段に重しをおくように金を打ったのが好判断でペースをつかんだ。最終盤、羽生王座も猛烈な追い込みを見せたが届かず、藤井四段が逃げ切った。

今回は非公式戦だったが早く羽生対藤井の公式戦を見てみたい。デビュー後の公式戦連勝は現在、歴代最多の13で、この記録がどこまで伸びるか注目される。

現在の藤井四段の力量については、未知数としかいえない。公式戦の長い持ち時間の将棋で、上位棋士を相手にどのような将棋を指すか見てみないと分からないからだ。ただ、今回の「七番勝負」の戦いぶりから見て、タイトル戦で挑戦争いに絡むのも、さほど先のことではないだろう。

「炎の七番勝負」は無料視聴できる「アベマTV」が2月にスタートした「将棋チャンネル」の開局記念番組として企画された。最終戦の対羽生王座戦は30日夜までオンデマンド配信され、これまでの対局も含め、随時、再放送される。

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