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国際社会のニッポン 上方落語で考えたら…

立川談笑

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NIKKEI STYLE

 上方(大阪)落語の中で好きな演目が『胴乱の幸助』です。主人公は脇目も振らず仕事一筋で財をなした幸助さん。町内の顔役ぶりを発揮すべく、街をパトロールして喧嘩を見つけては仲裁をして回ります。幸助さんの行動と、今の日本の姿とをつい見比べてしまうんですよねぇ……。

「待て待て、待てーい!わしを誰やと思てんのじゃい」

若い者を叱りつけ、料理屋で飲食させてやって仲直りさせる。

話としては、このおじさんのただ酒を目当てに喧嘩を装った若者二人を交えたひと悶着(もんちゃく)があって、さらなるトラブルを解決するべく幸助さんは旅立つという内容です。

ここに、なにがしかのヒントがあるような気がするんです。我々にとっての。「仲裁する能力」を私たちはもっと積極的に研究して身に付けるべきじゃないかと。そこで今回の話題はなんと、国際関係です。無茶かな?? 無茶だなあ。

普通はまず、国家が当事者として一方的に身を守るために備えるのが「防衛」です。これに関しては古今東西あらゆる国が用心を怠りません。そこでの「防衛」行為の多くは隣国の軍事的脅威に対しての自衛でしょうし、あるいは自国内の反乱分子から国を守ることだったり。

でも、これはとかく行き過ぎることがあるし、大義名分にされやすい。ほんの一歩違うと、「自衛の名を借りた侵略」になったり「国家維持をうたった少数民族虐待」になったりするところです。

ええと念のためですが。このあたり、一般論として話をしています。具体的な国家を指しての、反省でも非難でもありません。微妙なところですが、関係者の方々にご迷惑はかけたくないので。なまじっかな軽口はたたかないつもりで言えるところまで言ってみる所存です。(↑うあー、っと。ここまでチェック。…うん、大丈夫。かもww)

改めて話を戻します。

敵対する国家同士の横あいから、部外者として日本が割って入って仲裁する技術を備えたいとは思いませんか。

たとえば。

「おうおう、おう。待ちな待ちな。ここに仲裁に入ったこの俺が誰だと思ってやがる。よそさまの揉め事にしゃしゃり出るのもおこがましいが、国際渡世の義理だ。名乗ってやらあ。白地に赤く日の丸おっ立てて出張ってきたのは、ニッポンでいっ!」

「くっそー。ニッポンが出しゃばってきやがった。面倒くせえ。あと少しだったのに」

「ああ、ニッポンだ!ニッポンが来てくれた。助かったあ」

「さあさあ、俺が来たからには争い事は許さねえぞ。ここまでの揉め事のあらかたは、すっかり飲み込み済みだ。どっちが正しいもないし、どっちが間違ってるもない。いや、同じように、どっちも正しいしどっちも間違ってる。おまえたちにゃ分からないだろうがな。まあ、そんなことはどうでもいい。そっちもこっちも砲撃やめろ。飛行機とばすな。車両も兵隊どもも下げろ。下げられないか。それなら現状のまま動くな。とにもかくにも、まずは落ち着いて話をしようじゃねえか」

なんて。もちろんこれはただ私が言っているだけ。こんな仲裁ができるようになるには、具体的にどんなことをすればいいのか、国際的な信頼を得てなおかつ維持するには何が必要なのか。現状の日本は全然ダメなのか、はたまた実は案外いい線いってるのか。漠然としてよく分かりません。

「平和」「戦争反対」という大切な理念に対応する具体的な方策や系統立てた理論は、はたして我々に備わっているのでしょうか。たとえば「貧乏は嫌だ」に対するならば、経営学、経済学、就職セミナーのようなものが充実しているのに。日本の大学に「平和学科」なんてないのかな。もしもあるのなら、私が知らないだけのことです。残念。

ということで、今回のネタ元はこれ↓

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」(日本国憲法前文より抜粋)

「胴乱の幸助」で入って憲法前文で終わる。これでいいのか? うん!これで、いいのだ。

立川談笑(たてかわ・だんしょう) 1965年、東京都江東区で生まれる。海城高校から早稲田大学法学部へ。高校時代は柔道で体を鍛え、大学時代は六法全書で知識を蓄える。予備校講師など様々なアルバイトを経験し、93年に立川談志に入門。立川談生を名乗る。テレビの情報番組でリポーターを務めながら芸を磨く。96年に二つ目昇進、2003年に談笑に改名。05年に真打ち昇進。古典落語をもとにブラックジョークを交えた改作に定評がある。十八番は「居酒屋」を改作した「イラサリマケー」など。吉笑(二つ目)、笑二(同)、笑笑(前座)の弟子3人とともに武蔵野公会堂(東京都武蔵野市)で開く一門会は8月31日、国立演芸場(東京)での独演会は9月14日の予定。
立川談笑HP http://www.danshou.jp/ 
「立川談笑のつぶやき」では読者の皆様のコメントを募集しています。こちらの投稿フォームからお寄せください。
読者からのコメント
日本茶茶茶 60代男性 海外
談笑さん、良いこと言いますね!国民一人一人がこうありたいと思うことが大切なので、憲法前文の高邁な思想はもっと国民として理解が必要ですね。でも電車の中で酔っ払いがおねえちゃんに絡んでても見て見ぬふり、いや私も含めてなかなか日本人は「勇気?」がないですよね。でも一歩、私もそうありたいと思います。国会の叔父さんたちを見てもそこまでの人はいないと思うし、むしろ国会中継なんて子供に見せられないですよね。まずはそこからかな。遠い道のりですが。。
Chi-san 60代男性 海外
これで3度目ですが、毎回興味を持って読ませて頂いております。今回の題材は面白い切り口のつぶやきです。海外から日本を見ていると思う事ですが、残念ながら日本には国際社会の紛争の仲裁に入れる真の国力・実力は無いでしょう。自国を守る事が精一杯ではないでしょうか。今の国際社会(国対国、宗教対宗教、等など)は我々には理解し難い複雑に絡み合った問題が多過ぎます。
通りすがりのおじさん 50代男性 東京都
日中、日韓、日露の現状を考えると仲裁に入ってもらう立場は日本ではないかと思います。 世界では口先だけでは主張は認められないと思います。くだらない理想論として一蹴されるだけでしょう。 結局は日本の軍事力と経済力を強化した上で外交交渉を行使する以外にないのでは?と思うこの頃です。
普通のおばちゃん 40代女性 大阪府
パソコンの前で笑いながら、読ませて頂いております。 私もトシのせいか、色々言いたいことが山のようにありますが、ボキャ貧ゆえ、「リズムで挨拶するんじゃねぇ!」と一言で決められません。そんな私の代わりに世間をぶった切って頂けたら、有り難いなぁと思ってます。
ぐれ吉 40代男性 東京都
軍事力でもって介入するでなく、傍観するでもなく、平和な日本だからできることがあるように思う。談笑さんのつぶやきに共感します
頼春彦 50代男性 愛知県
そうそう、アメリカが世界の警察で、日本がアジアの派出所なんかになっていないで、日本は世界の裁判所を目指すべきです。それには日本が、世界の各国から惚れられる国にならなきゃなりません。日本が言ってきたので仕方がないか、日本との良い関係を壊したくない、と思ってもらえるように、みんなでしていく以外にないんじゃないでしょうか。

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