2014/10/10

トラベルセレクション

京葉線の愛称は? 幻のキャラクターも

当初は貨物専用線として計画された武蔵野線と京葉線だが、首都圏の交通事情の変化に伴い、旅客列車も乗り入れるようになる。特に京葉線は昭和40年代後半から東京ディズニーランドや幕張新都心の計画が進み、輸送手段が必要になった。武蔵野線では、現在も貨物専用線となっている鶴見―府中本町間以外の区間で、旅客列車が多く走っている。

ところで、日本鉄道建設公団(現・鉄道建設・運輸施設整備支援機構)が1991年にまとめた「京葉線工事誌」に、気になる記述があった。京葉線に愛称があるという。その名も「ベイ・シティ・ライン」。確かに浦安市周辺には「ベイシティ」を冠した会社や施設などが目立つ。そんな愛称があったとは知らなかった。

90年の全線開業時には、「めぞん一刻」「うる星やつら」などで知られる漫画家の高橋留美子さんが描いた女の子「マリン」をイメージキャラクターにしていた。休日の快速列車には「マリンドリーム」という愛称があったという。

さらに07年にはJR東日本千葉支社が千葉県を走る8つの鉄道沿線でそれぞれ犬のキャラクターを設定、京葉線は「犬塚ケイ」というヨークシャー・テリアだった。外房線が犬田ソト、武蔵野線が犬川ムサシ、東金線が犬江アズマ……。果たして覚えているだろうか。

羽田アクセス線も貨物線を利用

8月19日、JR東日本が発表した羽田空港アクセス線構想も、貨物線を利用した計画だ。

ルートは3つ。東京、新宿、新木場駅が発着駅となる予定だ。東京発着の場合、現在休止中の浜松町―東京貨物ターミナルの路線を転用する。新宿発着では東京臨海高速鉄道りんかい線を一部経由しつつ、最後は貨物線を利用する。

新木場発はほとんどが旧貨物ルートだ。それもそのはず。新木場駅を通るJR京葉線もりんかい線も、貨物専用線として計画された。物理的にも線路がつながっており、いつでも直通運転が可能な状態なのだ。

実際、団体用の列車が新宿・渋谷方面から千葉方面まで走ったことがある。これまでは運賃精算の難しさから直通が実現してこなかったが、今回の構想はその壁を一気に取り払えるのか、注目される。

羽田新線は、3つのルートのうち新木場ルートが先行する見込み。トンネル整備などが必要だが、JR東日本は2020年の東京五輪前の開業を目指している。

JR東海道貨物線を使った相模鉄道の東京都心乗り入れ計画など、今後も貨物線の利用は目白押し。一方で、高まる貨物需要との共存も求められる。限られた線路をどう活用するか。旅客と貨物のせめぎ合いが続きそうだ。(河尻定)