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超絶技巧の女子高生ジャズドラマー、川口千里さん 東京JAZZに出演

2014/9/5

 新しいジャズの楽しみ方を提案する「Something Jazzy 女子のための新しいジャズガイド」の著者、島田奈央子さんによるジャズガイド。今回はジャズフェスティバル「東京JAZZ」にも出演する超絶技巧の女子高生ドラマーを紹介します。

 9月7日に東京JAZZのステージに立つドラマーの川口千里さん(17)は三重県四日市に住む高校生です。5歳からドラムを始め、8歳で「手数王」と呼ばれるドラマー菅沼孝三さんに師事。先輩ミュージシャンとの共演でも物おじせず、きゃしゃな体からは想像もできない力強いドラムを披露しています。米ロサンゼルスで録音したセカンドアルバムは海外ミュージシャンも多く参加。米国では単独ライブやテレビ出演も果たし、「緊張はしたけど、濃密な時間だった」と得るものが多かった様子。若いうちから注目されながら壁にぶつかるミュージシャンも少なくありませんが、多くの人に名前を覚えてもらいたいと自ら名刺を持ち歩く川口さんは、その壁も乗り越えてくれそう。「ジャンルにこだわらず、いまは何でもやりたい」と語る期待の若手ドラマーです。

■始まりは遊びから

――5歳からドラムを始めたのは、ご両親の影響ですか?

 両親とも音楽に詳しくなく、周囲にミュージシャンがいたわけでもないんです。機械いじりの好きな父が、安売りされていた電子ドラムを見つけ、店員さんに「誰でもたたけますよ」と薦められて買ったのが始まりです。父は結局、たたけないままでしたが、私は楽器という意識もなく、遊びでたたいていたら、すごく好きになってしまいました。3年間は地元の先生に習い、すごく丁寧に教えてもらえたおかげでドラムを好きなままでいられました。初めてたたいた曲は「おさかな天国」です。そのあとディープ・パープルが好きになって「ハイウエー・スター」や「スモーク・オン・ザ・ウォーター」などをたたいていました。

――小さいころは手や足が届かなくて大変だったのでは?

 バスドラムは半分立ちながら踏む感じで大変でしたね。野外ライブに出させてもらったときは、前から見ると頭しか見えないから、お客さんが後ろに見に来たこともあります。いまでも機械好きの父が独学でドラムのセッティングをいろいろ工夫してくれています。本業の仕事もありますが、マネジャーとしてドラムテックとしてサポートしてくれて、本当に父の存在は大きいですね。母と兄も応援してくれていて、メンタル面では家族に支えられています。

――音楽的な影響はどこから受けましたか?

 先生方のライブが毎月あって、いろいろなジャンルの曲を聴く機会が小さい頃からありました。8歳から習っている菅沼師匠の影響もあります。子供でも容赦ないんですよ。初めてのレッスン曲は8分の7拍子でした。まだロックしかやったことがなかったので、8分の7拍子の原理も分からず、大変だった記憶があります。ただ出来なくても、師匠は雰囲気だけでもつかめていると「すごい、そんな感じだよ」と、うまく調子にのせてもらってやっていました。ジャズもあれば、メタルにフュージョン、歌ものと全ジャンル満遍なく教えてもらえたので、いろいろな曲を知ることができました。

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