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家事代行サービスの費用対効果 利用者の評価は

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 働く女性の多くは仕事の傍ら、掃除や食事の支度など家事の負担を抱えている。両立のために家事代行サービスを使う女性もいる。利用の現場を探った。

月2回×2時間半=月2万円

川崎市の医師、川名愛さん(38)は3月に長女を出産し、6月に職場に復帰した。家事代行サービスを利用し、月に2回、窓や風呂場など手の届きにくい場所を中心に掃除を頼んでいる。

皮膚科医として午前9時から午後5時まで働く。家事は会社員の夫と均等に分担しているが、平日は食事や洗濯、片付けや育児で手いっぱい。細かい部分まで掃除する余裕はない。「夜中まで時間をかければ終わるかもしれないが、翌日の仕事にも響くため現実的ではない」

家事代行のミニメイド・サービス(東京・渋谷)を利用している。1回の利用時間は2時間半で、1カ月の料金は約2万円。自分の休日に来てもらい、掃除する場所を直接伝える。「月2回だけの利用でも、掃除が不十分だという心理的な負担が減るし、子どもと触れあう時間も増やせる」(川名さん)という。

生命保険会社の営業として働く千葉市の久保田薫さん(52)は週2回、夕食の支度などを家事代行大手、ベアーズ(東京・中央)に依頼している。2011年に生命保険会社に転職。残業も多く、国内出張も月4~5回はある。夫も仕事で不在の日が多い。外食という手段もあるが、中高生の子ども2人に「きちんとしたものを食べさせたい」と、家事代行の利用を決めた。認知症の母親と同居していることも動機になった。

仕事に集中して取り組めるようになった

「食事の支度などの心配が減り、仕事に集中して取り組めるようになった」(久保田さん)。家事代行のスタッフが来る日は事務仕事を片付けたり、会食の予定を入れたりできるようになったという。

一方で「家事を他人にお願いしている罪悪感はある」。ひと月約10万円の出費も正直大きい。それでも「家事代行を利用して仕事を続けることは、自分のキャリア向上につながる」と話す。久保田さんは顧客先で人材教育の講師を引き受けるほか、社会貢献活動にも積極的に参加するなど活躍の場を広げている。

単身で暮らす30代のコンサルタントの女性は週1回、掃除を依頼している。金額は1回あたり約1万4000円だ。クライアントを多く抱え、出張も頻繁。以前は毎朝30~40分かけて掃除をしていたが、家事代行を利用したことで仕事にさける時間が増え、休養の時間もとれるようになったという。

ベアーズの高橋ゆき専務は「仕事も家事も一人で抱えている女性は多く、仕事をやめてしまう場合もある。家事代行はそうした女性の支えになれる」と話す。ミニメイド・サービスによると、この数年で働く女性の利用者は増加。「30~40代の働く女性の利用は今後も伸びる」(同社)と予測している。

利用は1.7% 心理的に壁

日本経済新聞社は7月下旬、家事に関する調査を実施した。調査会社のマクロミルの協力を得て、全国の20~50代の働く女性(既婚、未婚各200人)と働く男性(既婚200人)の計600人に7月28~29日、インターネットで聞いた。

矢野経済研究所(東京・中野)によると2012年度の家事代行市場は前年度比21%増の980億円。今後も伸びを見込むが浸透度は低く、今回の調査でも利用者は全体の1.7%だった。「(現在利用しておらず)今後利用してみたい」人は20.5%。利用しない理由は「自宅に他人が入るのがいや」などだった。

一方、家事の負担を軽減したいという要望は根強い。仕事がある日の家事・育児時間は「2時間以上4時間未満」が34.5%で最多。そうした家事時間を「減らしたい」と52.8%が答え、特に女性は62.8%の人が減らしたいと答えた。

「減らした時間を何にあてたいか」は「趣味」が68.5%と最も多く、次いで「子どもと過ごすなど家族との時間」(30%)、「自己啓発」(29.7%)、「友人などとの交流」(21.8%)が続いた。

サービス産業に詳しい野村総合研究所の武田佳奈主任コンサルタントは「家事は自分でやるものという意識が強い。家事代行は楽をするためという心理的抵抗感が大きい」と分析する。

ただ、代行の利用は長期的に回収できる投資だと、武田氏は指摘する。実際のサービス時間だけを捉えると料金は高いが、育児や仕事などが忙しいピークの期間に一時的に利用することは「キャリアアップや家族のつながりを深めることにも役立つ」。仕事も家事も育児も自分でやり遂げたいとがんばる女性は多い。「必要な部分だけ外部のサービスを補助的に利用することも、持続的に家事と仕事を両立するカギになる」と武田氏は話す。

夫との分担 理想は遠く

夫婦の家事・育児の分担は、妻が約8割、夫が約2割――。既婚の男女計400人に尋ねたところ、そんな実態が浮かび上がった。男女では現実の家事の負担感に差があり、理想の分担比率にも開きが出た。いずれにしても、家事はまだまだ女性の負担が大きい。

全国の働く男女600人のうち、既婚男女各200人に仕事がある日の家事・育児の分担比率を尋ねた。女性の回答の平均値は妻が79%、夫が15%、男性は妻76%、夫20%だった。中でも30代の負担感には開きがあり、夫の分担比率を女性は12%としたのに対し、男性は22%と10ポイントの差が出た。

一方、理想の分担比率を尋ねたところ、全体の平均は妻67%、夫28%だったが、男女別にみると差が出た。男性は現在よりも家事を負担したいという意欲は持っているものの、現実には家事は妻の仕事という意識が強いようだ。

配偶者の家事に関して「ダメだし」をしたことがあると答えた女性は67%、男性は43%いた。妻から夫へは「もう少し手伝って」「手際が悪い」など全体論、夫から妻へは「料理の味付け」「おかずが少ない」など食事関連が目立った。双方辛辣な内容も多かったが、お互い気持ち良く協力しあえるかは言い方次第のところもある。感謝の気持ちも忘れずに。

(松本史、黒瀬幸葉、香月夏子)

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