女性が管理職に尻込み 乗り気にさせるには?
だれか教えて
政府は管理職などに占める女性の割合を2020年までに30%に高める目標を掲げるが、現状は6.6%(13年度)にとどまる。東京都の調査でも、管理職を「引き受けない」女性が目立った。
ためらう理由は「子育てとの両立が難しい」「出世に興味がない」など様々だが、ニッセイ基礎研究所の金明中・准主任研究員は「管理職男性をみて『あんなに働けないし、働きたくない』と感じる女性が多い」と指摘、上司に「まず自分が長時間労働をしていないか見直して」と助言する。「仕事を共有していざという時に助け合えるようにしたり、事前に『管理職インターン』を導入したりと、不安感を軽くする方法を考えてみては」とも提案する。
「男性と張り合ってきた先輩女性みたいにはできない。ロールモデルが社内にいない」との声も多い。ダイバーシティーコンサルタントの藤井佐和子さんは「女性らしさをうまく発揮するリーダーは増えている。社外にも目を向けるよう促しては。管理職イコール出世と意識させすぎず、職場改善のアイデアを出したり、後輩を育てる役割だと説明するのも一案」と話す。
「女性登用の実績づくりでは」。そんな疑念を抱かせないために第一生命経済研究所の的場康子上席主任研究員は「客観的な人事評価の軸をつくり、示すのも大切」と話す。男性が逆差別と感じると、職場がぎくしゃくしかねない。だからこそ「管理職になってからも助けるよ、と伝えて」。上司が変わることが最大の後押しになるようだ。
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