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訪日客向けカラフル「和装」トイレいかが 住設機器卸のさかもと、ホテルや旅館に売り込み

2016/7/4 日本経済新聞 朝刊

さかもとは、外国人向けに色のついたトイレを販売する

住設機器卸のさかもと(宇都宮市)は全面に和の色をあしらった便器を今秋にも売り出す。衛生陶器メーカーのジャニス工業から白い便器を調達し、独自に朱や群青、漆黒に塗装する。壁や照明などトイレ全体についても便器に合わせて和風に設計する。日本の通常のトイレに比べて外国人観光客の満足度が高いとみており、東京五輪・パラリンピックを控えホテルや旅館に売り込む。

便器の名称は「BIDOCORO(ビドコロ)」で、3つのシリーズを用意する。最もシンプルな「草(そう)」の価格は33万円と、一般的な便器より約1割高い。ラメが入ったような光沢感のある「行(ぎょう)」は55万円、フタに漆塗りをした「真(しん)」は77万円とする見通し。

当面は3シリーズともに朱、群青、漆黒の3色でスタートし、顧客の反応をみながら種類を増やす。塗装については、地元の坂本工芸社(栃木県上三川町)と池田塗装(宇都宮市)に委託し、洗剤で洗っても色が剥がれないように工夫する。便器の蓋には特注で、花びらなどの模様も描く。

さかもとはTOTOやLIXILなど国内の主要な衛生陶器メーカーから便器を仕入れている。そのなかでジャニス工業の製品を採用したのは、デザインが細身で塗料を塗った時に繊細なイメージを出せるからという。

便器の投入に合わせて、トイレ全体の設計にも乗り出す。地元の設計事務所であるデザインオフィススイッチ(宇都宮市)に依頼。壁紙から照明、手洗いの器や蛇口まで和風に統一する。

便器は「和」をコンセプトとする中級以上の旅館・ホテルのほか日本料理店に売り込む。照明など周辺部材と合わせて、2017年6月期に1億円、18年6月期に2億円の売上高を見込む。さかもとの16年6月期の売上高は3億2千万円の見通し。主力の卸売業の売り上げが減少傾向にあるなか、トイレの付加価値を高めることで、利幅を厚くする狙いもある。

北関東を訪れる外国人観光客が増えており、ホテル・旅館の集客チャンスは高まっている。さかもとが栃木県内の温泉旅館にヒアリングしたところ「和がコンセプトの部屋に使いたい。絵になるトイレにしたい」との回答が得られたという。

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