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イベント警備に監視カメラの網 セコム、AIで分析へ 専用車やドローンを投入、少ない人員で効率的に

2017/9/25 日本経済新聞 朝刊

このほど開発した「オンサイトセンター」で画像を一元管理し、効率的に警備する

セコムはスポーツ大会や野外コンサートなど屋外で開催するイベントの警備にIT(情報技術)を活用する。会場内の監視カメラや上空のドローン(小型無人機)からの画像を一元管理し、不審者などを見つけると警備員が急行する。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けてイベント警備のニーズは高まる見込み。人手不足で警備員の確保が難しいなか、効率的な警備ができるようにする。

このほどイベント会場の近くで警備を指揮する車両「オンサイトセンター」を開発した。1千数百万円を投じて既存のワゴン車を改造し、発電機やモニター数台などを載せた。今秋にも運用を始める。

オンサイトセンターは、イベント会場の監視カメラなどから送られてくる画像を監視する。監視カメラの数が少ない会場にはカメラを追加設置するほか、警備員がウエアラブルカメラを装着したり飛行船やドローンを飛ばしたりして、監視の死角をなくす。

オンサイトセンターの乗員2人が専用ソフトを使って画像を解析する。現在は人の目で異常を見つけるが、将来は人工知能(AI)の活用も目指す。会場に放置されている物や混雑状況をAIが判断できるようになれば、より効率的な警備体制を敷けるとみている。

現在のイベント警備では、会場内の各所に配置した警備員同士が無線通信で連絡しあうケースが多いが、情報の伝達が煩雑になる場合もあった。映像があれば具体的な指示が出しやすい。またイベント会場では指揮をとるためのスペースを確保できない場合もあるが、オンサイトセンターの導入により少ない人数でも機動力を高められるとみる。

セコムは音楽ライブや花火大会、東京マラソンなど年間約100件のイベント警備を受注している。20年の東京五輪・パラリンピックでも競技会場の警備の受注を目指している。一方で人手不足を背景に警備にあたる人員の確保は難しくなっている。

海外ではイベントを狙ったテロが頻発している。15年にはフランスでサッカー競技場がテロの標的とされた。日本でも同様の事態を防ぐ体制づくりが急務となっている。セコムは画像解析を中心とした警備体制で警備の効率を高め、増加する需要に対抗する。18年にもイベント警備の受注件数を年200件へ倍増させる考えだ。

[日本経済新聞朝刊2017年8月29日付を再構成]

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