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通販での買い物をお得に ポイントモールの活用法

2016/4/16付 日本経済新聞 プラスワン

 クレジットカードの決済でポイントを効率よくためたい人は、インターネット上にある「ポイントモール」を使うといいだろう。大手カード会社などがカード保有者向けの専用モールを運営しており、そこを経由して通信販売サイトで買い物をすると通常より多くのポイントがつくのが魅力だ。専用ポイントモールの使い方や注意点を見ていこう。

 ポイントモールはクレジットカードを発行する企業などが運営することが多い。利用する際はあらかじめ登録したモールにログインし、そのリンクから「Amazon」や「Yahoo!ショッピング」といった通販サイトに移動。買い物をして対応するカードで決済するとボーナスポイントが付与される。

 多くのカード会社が保有者向けに専用モールを用意しており、一部を表Aに例示した。自社では通販サイトを経営していないケースが多く、カードを多く利用してもらうため外部のネットショップへ誘導する仕組みにしている。カード各社は、VISAなどの国際ブランド会社と提携し、様々な名称でカードを発行している。

 ボーナスポイントを見てみよう。例えばライフカードの利用者が「エルモール」経由で買い物をした場合に付与されるポイントは、Amazonなどで通常の2倍、楽天トラベルで3倍になる。オリコカードの場合、通常たまるポイントに加えて購入額の0.5~1%程度のポイントが上乗せされる仕組みだ。

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 ちなみにAmazonなどの大手通販サイトはそれぞれ、独自のクレジットカードを用意する。例えば「楽天カード」を楽天市場や楽天トラベルで使うとポイントが4倍、2倍などに増える。ふだん楽天グループのサービスを中心に利用する人には楽天カードはお得だ。特定の大手通販サイトにこだわりがなく、さまざまなショップを比較して使いたいという人には専用ポイントモールを持つカードの方が向いているかもしれない。

 表A中の専用モールはいずれも500前後の通販サイトにリンクしている。「ヤフオク!」「Apple Store」「ベルメゾンネット」「ユニクロ」「LOHACO」など主だったショップは網羅している。表以外でも、セゾンカードの「永久不滅.com」のように、ポイントモールを持つ例は少なくない。カードをすぐに作り替えるのではなく、自身が保有するカードがどれだけ専用モールに対応しているか調べてみよう。

 日常的にネットで買い物やオークションを利用する人以外で専用ポイントモールに向いているのが、出張の多い会社員だ。

 「楽天トラベル」「一休.com」「えきねっとびゅう国内ツアー」などの予約サイトで宿泊やパック旅行を自身で手配し、立て替える場合、モールを経由してポイントをためるとよいだろう。近年、ホテル料金が高騰し、頻繁に出張する営業マンなら宿泊の立て替え額が月10万円を超える例もありうる。

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 専用ポイントモールの利用による効果を試算したのが表Bだ。ある営業マンがある月に、出張のたびに楽天トラベルで宿泊予約をし、手持ちのライフカードで決済したと仮定。専用ポイントモール(エルモール)を経由しなかった場合と経由した場合にそれぞれ、ポイントがいくら付くかを比較した。

 本来、ライフカードで付与されるポイントは決済額1000円(税抜き)につき1ポイント。決済額が1万4500円のとき、通常14.5ポイントが付与されるのに対して、モールを経由すると3倍の43.5ポイントが付く。

 この例では月に約15万円の決済で、通常約151ポイントのところが454ポイントになる。ライフカードは1000ポイントためるとAmazonギフト券5000円分(1ポイント5円相当)に交換できる。このペースでためていくと、通常7カ月近くかかるところが、モール経由では2カ月強で到達する計算。出張の多い人は検討してみるといいだろう。

 なお、ポイントが付与されるのはカード利用時から3~4カ月後になることが多い。カード会社が誘導したネットショップとの間で購買事実の確認をするプロセスを必要とするからだ。したがって、ポイントモールを経由しても当初はポイント残高が増えたように見えないのであらかじめ意識しておきたい。

 ポイントモール利用時によく確認しておきたいのが運営主体や取引規定だ。カード会社などの専用モールの他にもモールは数多くあり、中にはポイントの最低交換金額をかなり高く設定していたり、ポイントの有効期限が短かったりと、ポイントを付与されるまでのプロセスが複雑なものがあるからだ。

 ホームページ上で運営会社の情報やポイント付与の詳しい仕組み、個人情報の取り扱いなどについてしっかりチェックしておきたい。ポイント目当てにムダな買い物をするのを避けることも心がけよう。

(生活経済研究所長野 塚原 哲)

[日経プラスワン2016年4月16日付]

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