サブマリン 伊坂幸太郎著下流への転落連鎖ドラマ

(講談社・1500円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

この不安定社会の「水面下」では何が進行しているのか。安全ネットから下流へと転落する人たちの実状は? 伊坂節サブマリン目線が切り取る転落連鎖ドラマが無類に「面白い」。

家裁調査官の日々を描く『チルドレン』の、12年おいた続編。この社会は、もっと底抜けに「沈没」してきた。

上司も同僚も担当する少年たちも、主人公のまわりには「外れた」人ばかり。調査官と非行少年(元もふくめて)の垣根はないも同様だ。犯罪少年が、別の事件では、調査官の助手を務めたり……。

苦い因果話の苦い連鎖。それがスムース・ジャズのように快調に流れる。まったりと聴きやすいが、時には「真実を」訴えて鋭くトンガる。

★★★★

(評論家 野崎六助)

[日本経済新聞夕刊2016年4月14日付]

★★★★★ 傑作
★★★★☆ 読むべし
★★★☆☆ 読み応えあり
★★☆☆☆ 価格の価値あり
★☆☆☆☆ 話題作だが…

サブマリン

著者 : 伊坂 幸太郎
出版 : 講談社
価格 : 1,620円 (税込み)

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