私だけの写真集、表紙は彼 サイトやスマホで楽々編集
都内の会社員、鳥潟和雅子さんが2月下旬、ウェブブラウザー上のアプリで楽しんでいたのは、お気に入りのアーティスト「AAA(トリプル・エー)」の写真集の編集だ。
キヤノンマーケティングジャパンとエイベックスが2015年10月から始めたフォトブックサービス「エイプレッソ」を利用した。トリプル・エーのファンという友人のために「自分だけの1冊」を作ってプレゼントするという。
自作アルバム販売も
サービスであらかじめ用意された写真の中から好きなものを選んで自由に編集する。ライブ写真の場合、歌っていた曲名などを写真の下に書き込むことができる。
鳥潟さんはトリプル・エーのメンバー全員が写っている写真は見開きページを使って大きく掲載。ほかのページには、特に友人が好きなメンバーの写真を多く取り入れた。30分ほどかけて独自のフォトブックを完成させた。「もっとごついものを想像していたけれど、薄くてちょうどいい。画質もきれいだし、今度は自分の写真で作りたい」と満足げに話す。
このサービスは、キヤノンマーケティングジャパンの既存のフォトブックサービス「フォトプレッソ」に、エイベックスがアーティストのライブ写真などのコンテンツを提供。これまでにトリプル・エーを含め7組のアーティストやタレントの写真を公開した。
参加アーティストは今後も順次増えていく予定という。利用者はライブに行った時に記念に撮った写真やライブのセットリストなどオリジナルのページを加え、50~60ページの自分だけの写真集を作ることが可能だ。
フォトプレッソには自分で撮った写真でフォトブックを作りたいという人向けのサービス「オンザマーケット」もある。フォトブックの中身を公開したり、販売したりできる。
お気に入りを自動で
画像認識技術を使い、スマホの中の大量の写真からいい写真を自動で選びお薦めのレイアウトにする。こんな機能を持つのが富士フイルムの「イヤーアルバム」。若い母親を中心に幅広い支持を集めているという。
3月1日からは新たなサービスとして「みんなでつくるイヤーアルバム」の提供を開始。グループみんなで写真を選べるため、送別会や誕生日などのプレゼント用として向いている。
まず幹事が登録し、メンバーに編集用のアドレスを送る。メンバーはアドレスにログインし、自分が持っている写真をアップする。他のメンバーがアップした写真を見て、いいと思った写真には「グッド」、使って欲しくない写真には「使わないで」のボタンを押す。一通り写真が集まると、グッドの数などを考慮して、自動で写真をレイアウトしてくれる仕組みだ。
最後のページにはメンバーのプロフィルや寄せ書きのコメントを載せられる。送別会の写真などを集め、簡単に思い出のアルバムを作れる。
いずれのサービスも、初心者がウェブやスマホのアプリで簡単にフォトブックが作れるようになっている。ネット時代ならではの写真アルバムづくりに精を出してみてはいかがだろうか。
(企業報道部 小河愛実)
[日本経済新聞夕刊2016年3月10日付]
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