会社という病 江上剛著病んだ会社の「患部」とは

(講談社プラスアルファ新書・880円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

同感、共感、納得の職場論。病んでいる会社の「患部」は「幹部」そのものであることがよくわかる本だ。

「忖度(そんたく)族」という言葉が出てくる。部下が幹部の気持ちを忖度し、不正をする。しかし幹部は「自分は指示していない」と居直る。あるいは会社の利益の源泉は、製造や営業なのに「経営企画」なる部門が突出する会社…。

近年の日本は、社員に苦労をかけるだけで、役員は数億円の報酬を受け取るという事例が目立ってきた。共通するのは「現場」の軽視、無視である。

かつて不良債権の山と信用秩序崩壊の寸前にあった銀行業界で、修羅場を仕切り、くぐり抜けて来た著者による本音の一冊。

★★★★★

(福山大学教授 中沢孝夫)

[日本経済新聞夕刊2016年1月14日付]

★★★★★ 傑作
★★★★☆ 読むべし
★★★☆☆ 読み応えあり
★★☆☆☆ 価格の価値あり
★☆☆☆☆ 話題作だが…

会社という病 (講談社+α新書)

著者 : 江上 剛
出版 : 講談社
価格 : 950円 (税込み)