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宴会シーズン、女性ならではの幹事術とは

2015/12/8 日本経済新聞 プラスワン

忘年会やクリスマスパーティー、新年会の季節だ。最近は女性が宴会幹事を務めるケースも多い。幹事に必要な分析力や情報収集・発信力、時間管理力などは、仕事のスキルと表裏一体。宴会の成否は、仕事の評価にもつながる。女性ならではの気配りで宴会を上手に仕切り、みんなを楽しませよう。

■料理や道案内にセンス

女子会で参加者に自己紹介を促す幹事の高村祐規子さん(中央奥、東京都新宿区)=写真 五十嵐 鉱太郎

11月中旬、働く女性のコミュニティー「神楽坂女子倶楽部(クラブ)」の異業種交流会でにぎやかに談笑する女性たち。幹事の高村祐規子さんは、会話に入れない人がいないか、グラスが空いている人がいないかと終始目配りを忘れない。

参加したジャズ歌手の鶴丸はるかさんは「料理がおいしく、駅からわかりやすい店を選んでくれるのは、女性幹事ならでは」と話す。

社外の交流会に限らず、社内の宴会でも女性幹事が活躍している。食事自体が集まりの目的でなくても、費用対効果が高く、おいしいものを求める傾向は女性や若い世代に強い。そんなこだわりが、質の高い宴会につながっているようだ。

店と料理選びは参加者の分析から。男女比や年齢層、懐事情などを考慮する。「女性が多い場合、炭水化物や揚げ物が多いコースは避ける」(高村さん)。女性はただ食べて飲めればいいわけではなく、栄養バランスのよいメニューを好むためだ。

方向性が固まったら情報収集。宴会コンサルタントの篠原あかねさんは「グルメサイトなどで店を絞り込むコツは、電話をかけてみること」と話す。応対でサービスの質がある程度わかる。「昼食でもいいので食べて接客ぶりや利用予定の部屋の下見を」(篠原さん)、「トイレが男女別か、きれいかを確認する」(高村さん)という。

「段取りで成否の8割が決まる」と篠原さんは強調する。懇親会、歓送迎会、プロジェクト発足会、接待など宴会の趣旨をふまえて、誰にどんな挨拶を頼むかなど演出を考えよう。

店を決めたら情報発信。参加者へ案内を送る。日時、場所、会費の基本情報だけでなく、プラスアルファを盛り込むと、参加したいと思わせる案内状になる。篠原さんは「店お薦めの料理やお酒、当日のアトラクションなど書くと、関心が高まる」と説明する。

座敷か椅子席かも明記したい。座敷とわかっていれば、女性は着脱が面倒なブーツを避けたり、足を崩せるパンツや長めのスカートを選んだりできる。篠原さんは「地図のURLだけでなく、駅からの時間や目印を書き添えると喜ばれる」と気を配る。迷子による遅刻者が出なければ、定刻に始められる。終わる時間を知らせておけば帰宅時間も読みやすく、これも女性ならではの心遣い。目指すは「時間通りに始まって終わる」宴会だ。

■時間管理が何より大事

宴会当日の幹事には何より時間管理力が求められる。20分前には到着し、名簿や会費の釣り銭を用意して待機する。笑顔で参加者を迎え、席へ誘導する。「時間がきたら、既に来ている人や店のためにも、遅刻者を待たずに始めるべき」と篠原さん。高村さんは「遅刻者の料理は取り分けておく配慮を」と話す。

乾杯の挨拶をする人には「一言お願いします」でなく、「1分でお願いします」と具体的に。ゲームなど余興も長くなり過ぎないよう。2時間の宴会の場合、15分程度が理想的だ。

歓談タイムはみんなが楽しんでいるか確認する。篠原さんは「盛り上がっていなければ、食べ物と参加者の出身地や、最近のニュースをからめた話題を提供するとよい」という。「一人の人がいたら、声をかけて輪の中に誘導する」(高村さん)ことも忘れない。

参加者が席を替わったとき、移った先で「箸や取り皿が無い」とならないように店に多めにもらっておく。ラストオーダーをまとめ、会計を済ませたら、忘れ物のチェック。最後の最後まで「さすが女性幹事」と言われる丁寧な目配りを。

参加者に笑顔で「楽しかった」と満足してもらえれば労も報われる。宴会の仕切りを通して様々なスキルが磨ける。面倒な雑用と思わず、名幹事を目指そう。

(ライター 松田 亜希子)

[日経プラスワン2015年12月5日付]

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