ライフコラム

子どもの学び

計算の答え確かめる検算 「九去法」使えば簡単に

2015/11/24 日本経済新聞 プラスワン

スーちゃん 計算あってるかな? でも検算はめんどうだし…
森羅万象博士 どれどれ見せてごらん。あぁ、ここがまちがっているね。
スーちゃん なんですぐにわかるの? 博士すごい!
森羅万象博士 「九去法」を使えば簡単にできるんだよ

博士より 「九去(きゅうきょ)法」はその名のとおり、全ての位から「9」と「たして9」になる数を取り去るのが基本だ。次に1ケタになるまでたし合わせる。

「9127+1537=10654」をやってみよう。まず9127の9を消し、たして9になる2と7を取り去る。残るのは1だけだ。1537もたして9になる1と3と5を消すと7が残るね。たし算の場合、残った1と7をたして8にする。次に、答えの側の10654も同じようにやると、万の位の1と千の位の0、百の位の6が残る。3つをたすと7。先に求めた8とちがうから、まちがっていることになる。

正しい答えは10664だ。九去法で確かめると、消える数はないからすべての位をたし合わせて17。さらに1+7=8。左側の8と同じだから正解だ。

なぜうまくできるのかな。「9」と「たして9」を消して残る数を1ケタになるまでたし合わせることは9でわったときのあまりを求める作業と同じなんだ。たとえば53は10×5+3=9×5+(5+3)と直すと、9でわったときのあまりは5+3=8とわかるね。「53+39=92」について、左側の53と39を9でわったときのあまりで計算すると「8+3=11」。11を9でわったときのあまりは2だ。答えの92を9でわったときのあまりも2。あまりについてたし算しても、正解なら答えの側のあまりと同じになるんだ。九去法はこの考え方を使っている。

九去法はひき算やかけ算、わり算でも使えるよ。残った数で計算すればよい。たとえばひき算の「8112-6715=1297」だと8112は1と2が残るから3、6715はすべて残るからたして19で、9が消えるから1が残る。次に残った数をひき算して「3-1=2」。答えの側は1だから、まちがいだね。

ひき算では工夫が必要なこともある。たとえば「5694-3571=2123」は左側が「6-7」になる。この場合は6に9を足して9+6-7=8と計算しよう。右側は8なので正解だ。

わり算はかけ算に直して計算しよう。「463143÷587=769」は769×587が463143かを確かめる。あまりがあるときはたし算を組み合わせるといい。「2960÷14=211あまり6」は「14×211+6=2960」と直して調べよう。

九去法にも弱点がある。正しい答えから9の倍数だけずれていれば、正しいと判定してしまうんだ。「5694+3571=9256」はまちがいだけど、九去法で計算すると左右とも4になる。この場合は一の位に注目すればまちがいだとわかるよね。気をつけたいのは90の倍数だけずれているとき。でも、こうなることはほとんどないし、他の検算法と組み合わせれば、まちがっていると見つけられるよ。

■他にも検算法はいろいろ

博士からひとこと 検算法には九去法のほかにもさまざまなものがある。いくつか紹介しよう。ひとつはケタ数の多い計算で一の位だけを計算するやり方。たとえば「61×39」なら、1×9=9だから必ず一の位は9になる。
式に出てくる数字をきりのいい近い数字に直して計算する方法もある。上の式なら「60×40」と計算してみよう。2400になるね。正しい答えもこの数字に近いはずだと見当をつけられる。
いくつかの検算法を組み合わせて確かめると、計算ミスを大きく減らせるよ。

(取材協力=小杉拓也・志進ゼミナール塾長)

[日経プラスワン2015年11月21日付]

ライフコラム 新着記事

ALL CHANNEL