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スポーツの秋、40歳からの運動再デビュー 注意点は

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 涼しくなり、運動にもってこいのシーズンになった。ところが、「昔やっていたから大丈夫」などと、いきなり始めて足や膝を痛める中高年は後を絶たない。ほかにも運動しすぎで貧血を招くこともある。ケガなく長続きする「ほどほど」の運動は、どう見つけるのかなど、専門家に聞いた。

五輪メダリストで元マラソン選手の有森裕子さんは、「中高年でせっかく運動を始めても、膝の痛みなどでやめる人も多く残念だ」と話す。動機は「メタボ(内臓脂肪型肥満)を改善したい」「健康を維持したい」など。若い頃には運動していたからといきなり走り始めることが多い。

脚に負担大きく

だが、注意したいのは体形変化。20歳代と比べ体重が増えていないだろうか。「突然激しく動けば、膝などに重みがかかっていためてしまう」と指摘するのは、順天堂東京江東高齢者医療センター(東京・江東)整形外科の黒沢尚特任教授だ。

「歩行中最大の瞬間的衝撃は体重の5~7倍。軽く走れば10倍になる」(黒沢特任教授)。さらに、適正体重の人とそれより10キログラム重い人とでは、衝撃は5~10倍強く跳ね返ってくる。まして、普段あまり運動をしてこなかった人が急に始めれば、骨や関節、筋肉、靱帯(じんたい)が慣れておらず不調を起こすのも当然だ。

一番多いのが変形性膝関節症だ。骨と骨の間でクッションの役割をする関節軟骨がすり減って炎症が起きる。軟骨には血液も神経も通ってないのでそれ自体は痛みを感じないが、一度減ると自然には再生しない。

他の多くの痛みも脚の酷使から起きることが多い。太ももの肉離れ、ひざの外側が痛む腸脛(ちょうけい)靭帯炎、ひざの上下が痛むジャンパーひざ。これらは「使い過ぎに加え、加齢による筋力低下も原因」(黒沢特任教授)。足の甲に痛みを感じるのは疲労骨折の可能性もある。

有森さんは足底筋膜炎の手術をしてオリンピックに臨んだが、「筋膜炎は慢性化すると一日中足裏が痛くてつらい」と話す。足の裏の筋肉の柔軟性は加齢に伴い落ちやすい。かかとが硬くない衝撃吸収材などを靴の中に敷くのがよいという。

問題は脚だけではない。意外なのが「スポーツによる貧血だ」と有森さん。女性に多いと思われがちな貧血だが、性や年齢には関係ない。特に長距離走は、一般の運動に比べ大量に汗をかくので失われる鉄も増える。

さらに「みせかけの貧血」もあるという。足底の毛細血管に衝撃がかかると赤血球が破砕され、貧血になる。破砕程度には個人差があるが、マラソンなど持久性を要する運動、バレーボール、エアロビクス、剣道などで起こることもあるという。クッション性の高い靴を選び試し履きするほか、走り方の改善、土の上を走るなどの工夫で改善していきたい。

運動の強さ確認

運動に夢中になるとつい限界まで頑張ってしまうことがある。運動障害を起こさないためにも、「ウオーキングを毎日20~30分からはじめて毎週増やしてからジョギングなどにシフトしていくこと」と有森さん。

ラジオ体操の習慣化、毎日一万歩を目安に一駅先まで歩く、階段を使うなど「生活活動量を増やすよう意識していくことでも、体を運動できる状態に慣らしていける」と慶応大学医学部スポーツ医学研究センターの石田浩之准教授。

では、自分の体力に合った運動はどう見極めたらいいのだろう。黒沢特任教授が薦めるのは、運動直後に脈拍を測って、それが無理な運動だったかどうかを調べる方法だ。まず15秒間の脈拍(心拍)数を測って4倍し、1分間の回数を出す。年齢に応じた表(図参照)で「楽」から「ややきつい」ぐらいが適切。慣れれば体調をみて「きつい」ぐらいを目指す。

ほかに厚生労働省の健康づくりのための運動強化指針も参考になる。運動強度は「メッツ」という単位で表される。静かに座るのを「1メッツ」とし、何倍の強度があるかを示す。持病はないが膝などを故障した経験のある人なら、3~4メッツ程度の運動がよい。1分間に110~120歩ぐらいのウオーキングで3メッツとされる。

運動を続けていて物足りなさを感じたら、回数や距離を増すよりもスピードを上げるほうが強度は上がる。下げる場合も速度で調整するとよい。

運動は、少しずつでもやり続けるだけ効果が上がる。細く長く楽しみたい。

◇            ◇

運動前に持病をチェック

運動を始める前に、持病をチェックすることが大切だ。膝や腰に痛みがある場合はもちろん、血圧や血糖値のほか、心臓の機能などだ。階段の上り下りで息苦しさを感じる、急に脈が乱れる、顔や手がひどくむくむなどの症状がある場合は医療機関を一度受診してからの方がいい。

肥満の人は運動と並行して減量が必要だ。とはいっても、長年の食生活を急に変えるのは簡単ではない。まずは年齢や仕事での消費量を考え、適正摂取カロリーを知る。少しずつ食事も調整し「体重の減量は現在の5%減からはじめ、10%程度が望ましい」と石田准教授。無理は禁物。安全に運動に取り組みたい。

(ライター 高谷 治美)

[日経プラスワン2015年9月26日付]

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