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社外で商談、スムーズに 待ち合わせ前に店確認 本題は飲み物来てから 呼び出した側、支払いを

2015/9/17 日本経済新聞 夕刊

仕事の打ち合わせや商談は会社の応接室でするばかりとは限らない。部屋が空いていなかったり、相手の都合に合わせたりで、街の喫茶店など社外で待ち合わせというケースもあるだろう。社外での打ち合わせや商談をスムーズに進めるには、どこに留意すればいいのか。ポイントをまとめた。

社外で会うことになったら、相手に事前にメールで待ち合わせ場所や店の地図を送っておきたい。待ち合わせは駅の改札口やビルの入り口など、分かりやすい場所がいい。直接、店で落ち合ってもいいが、細い道が入り組んでいると相手が迷ってしまうこともある。携帯電話の番号を交換しておくと安心だ。

初対面の相手の場合、お互いの顔が分からない。そのため、目印になるものを相手に伝えておく。例えば「自分は眼鏡をかけて紺のバッグを持っている」などだ。

相手に会えたら店に移動する。満席で座れないとまずいので、早めに現地に到着して、店の様子を見ておこう。場合によっては店側に「5分後に2人で来るので席を確保しておいてください」と頼むのも手だ。

■コーヒー・紅茶が無難

相手が座る席は「上座」というのが一般的なマナーだ。入り口から遠くの席が相当するが、「厳密にしなくてもよい」とビジネスマナー研修などを手掛けるアルファ・セレクション(東京・世田谷)代表取締役の安達香代子さんは助言する。店内の様子が見えてしまって、会話に集中しづらくなるからだ。「下座に相当する席でも『こちらのほうが落ち着きますので、どうぞ』と一言添えて、座ってもらうといい」(安達さん)

飲み物はコーヒーか紅茶が無難だ。注文し、運ばれてきてから話を始めよう。すぐに商談に入ると、飲み物をテーブルに置くときに、いったん会話を止めないといけない。テーブルに資料を広げていれば閉じなければならないだろう。

はじめに相手の次の予定を尋ねておくと段取りがつけやすい

会話する場合の心得としては、はじめに「次のご予定は何時ですか」「何時ぐらいまでなら大丈夫ですか」と相手に尋ねておくと、説明の段取りがつけやすい。声の大きさは「相手に届く範囲で自然に話せばいい」(安達さん)。以前は「周りに同業者がいるかもしれないので、声は小さく、社名はあまり出さないのが、外での打ち合わせのマナー」と言われていたが、ビジネスの話なので明瞭に話し、間違いがないようにするのが大切だ。

支払いをするのは原則として呼び出した側だ。営業担当者の場合は、顧客に呼ばれたとしても、できるだけ営業側で払うのがいいだろう。払わなくていいと言われたときも、財布を出す用意はして、「それでは今回はごちそうになります」とお礼を述べるようにしたい。

最近は都心ではスターバックスコーヒーなどセルフサービス形態のカフェが多くなった。こうした店は注文時に料金を払うので、呼び出した側がまとめて注文、支払うようにしたい。

■ファミレスも便利

利用する店について、経営コンサルタントの臼井由妃さんは「同業者が使う可能性がある店は避けたほうがいい」と助言する。知り合いが入店してくると、あいさつされたり、話しかけられたりするので打ち合わせが進まなくなるからだ。

郊外や地方都市ではファミリーレストランを利用するのもいい。仕事のための移動手段が車というのが一般的なので、駐車場がある方が便利だ。

外での待ち合わせでは、相手が時間に遅れてくる場合もある。そうした時のために、臼井さんは、20年以上、待ち合わせの場所は書店にするのを自分のルールの一つにしている。

書店であれば、自分の気になる本や雑誌を手にすることで必要な情報収集ができるうえ、遅れてきた相手に「本を探していたからちょうどよかった」と伝えられるからだ。「本をきっかけに、初対面の相手とも会話をスムーズに始められる」という。

順調に商談が進めば、互いの印象も良くなるだろう。ビジネスパーソンなら、外での打ち合わせもうまくこなせるようにしたい。

[日本経済新聞夕刊2015年9月14日付]

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