ホームパーティー楽しむには 料理の9割方 作っておくホストが喜ぶ手土産持参

2015/8/20

暮らしの知恵

仕事で大切なのが人間関係。最近は職場の人間関係もより複雑化しているだけに、潤滑油として、同僚や部下などを招いてホームパーティーを開く人も増えている。ホームパーティーを有意義なものにするために、招待する側(ホスト)、される側(ゲスト)は、どこに注意すればいいのか。

「ホームパーティーのポイントは、手作り感とくつろぎ感」と強調するのは、月2回はホームパーティーを開いているという、食・空間プロデューサーの山本侑貴子さん。手作り感とくつろぎ感を演出する上で一番重要なのは、やはり料理だ。

■市販の総菜も利用

ネームカードを作るなどおもてなしの気持ちで

気をつけたいのは、「手の込んだ料理を作ろう」などと気合を入れすぎないこと。ホストがキッチンにこもりきりになり、ゲストを十分にもてなせなくなるためだ。男性の中には、妻に料理や給仕を任せきりにしてしまう人もいるが、ホームパーティーの趣旨からすると、これも避けた方がよい。特に部下の前では、「考え方が古い」と思われるような振る舞いはしないよう注意すべきだ。

では、ホストがなるべく席をはずさないで済むには、どうしたらよいか。山本さんは「料理はパーティーが始まる前に9割方作っておいて、後は出す時に温めるだけにするとよい」とアドバイスする。すべて自分で作るのではなく、ケータリングや市販の総菜を利用するのも手だ。「買ってきた料理にアレンジを加えたり、盛り付けを工夫したりするだけでも、手作り感が出る」(山本さん)

ホストとしては、料理の量が足りているかどうかも気になるところ。その場合は、ご飯ものを用意しておくと便利。食べ残しても翌日の朝食などに利用できる。

料理の準備ができたら、次はいかに場を盛り上げるか。ホームパーティーを上手に切り盛りするには、まずゲストを呼びすぎないことが大切だ。山本さんは「人数はホストも含め6人が理想、多くても8人まで」という。

日本プロトコール&マナーズ協会の講師、早川由紀さんは、トーキング・グッズ(会話を助けるための小物)を用意しておくことを勧める。「例えば、変わったデザインの塩コショウ入れや、おしゃれなキャンドルホルダーなどをテーブルの上に置いておけば、それをきっかけに会話が進み出す」(早川さん)

山本さんは、手作りのメニューカードや箸入れなど、必ず何か1つ手作りの品を用意するという。「場が盛り上がるし、記念にもなる」(山本さん)からだ。料理の盛り付けや切り分けをテーブルでやれば、場が盛り上がる上に、ホストがキッチンにいる時間を短縮でき、一石二鳥だ。

逆に、場の雰囲気を悪くしかねないので避けたほうがよいのは「政治や宗教の話題を持ち出したり、相手の年齢や子供がいるかどうかを聞いたりすること」(早川さん)。ホスト、ゲストともに気を付けるべき点だ。

ゲストが一番悩むのは、手土産を持っていくべきかどうかだろう。早川さんは「みんなで料理を持ち寄るポットラック形式のパーティーでない限り、何も持っていかなくても失礼にはあたらない」と話す。ただ、その代わり、「後で必ずお礼の手紙やメールを出す」ことを勧める。どうしても気が引ける場合は、「食後に手軽に食べることのできるチョコレートなどを持っていったらどうか」と提案する。

山本さんは、ホストへの気遣いとして「例えば、ワイン好きのホストにはワイン、料理好きのホストなら珍しい塩や調味料など、ホストが喜びそうな物を考えて持っていく」と話す。

■長居せず空気読む

ホストを気遣ったつもりで、料理や後片付けの手伝いをしようとするゲストもいるが、それも控えるべき点だ。他人にキッチンをのぞかれるのを快く思わない人も多いからだ。山本さんは「私自身、ゲストに手伝ってもらいたくない方なので、招かれた時も『何か手伝いましょうか』と一応は聞くが、余計なことはしない」という。

長居もご法度。ホスト側からパーティーのお開きを宣言するのは難しい場合もあるので、ゲストが空気を読み、「では、そろそろ」とお開きの合図を出すのが望ましい。ホストが「そろそろ電車の時間が」とか「お茶でもいれましょうか」などと言ってきたら、「お開きのサイン」とわきまえ、帰り支度を始めた方がよいだろう。そして最後に、「招かれたら招き返す」(早川さん)ことを忘れないようにしたい。

(ライター 猪瀬 聖)

[日本経済新聞夕刊2015年8月17日付]

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