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写真写り どうしたらよくなるの

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 鏡で見る自分と写真に写った自分。その差に衝撃を受けたことはないだろうか。デジタルカメラやスマートフォンで写真を気軽に撮るようにはなったが、「撮られるのは苦手」とカメラの前に立つのを敬遠する人も多い。でも、少しの工夫で満足いく写真写りになる。テクニックを専門家に聞いた。

向きと角度で魅力的に

6月下旬、東京の代々木上原でフォトグラファーの渕上真由さんが開いた「写真が変わるワンランク上の撮られ方プチセミナー」の会場。「写真写りが悪く、ずっと写真嫌いだった」と話すのは、参加者の小林恵さん。渕上さんは「苦手意識を克服するには、とにかく写真に慣れること」と声をかける。

参加者同士、スマートフォンで何枚もお互いを撮り合う。最初は、はにかんでいた参加者たちも、いろんな角度や表情で撮り合い、写真を見せ合ううち、徐々に自信に満ちた笑顔になっていく。「自分撮りでもいい。魅力的に見えると思う角度を探して」と渕上さん。

人間の顔は左右非対称だ。証明写真のように真正面から撮影すると、そのアンバランスさが目立つ。左右どちらかの顔を少し前に向けて撮るのが、きれいに写るポイントだ。渕上さんは「左がタヌキ顔、右がキツネ顔の人が多い」と話す。これは左顔が感性をつかさどる右脳の、右顔が理性をつかさどる左脳の影響を受けやすいことにもよるという。

左から撮るとかわいくて優しそうな印象、右から撮ると知的でクールな印象を与えやすい。自分をどう表現したいかで、向きを使い分けるのも手だ。

あごの角度も印象を大きく変えるポイント。あごを上げると、唇が強調されてセクシーかつ自信たっぷりな表情になる。あごを引くと、口角が上がって目が大きく見え、かわいらしくなる。「あごを引くだけで、あごが細く写る効果も。丸顔の人には特におすすめ」と渕上さん。

角度と同様、大切にしたいのが表情だ。大好きな人、大好きなことを思い浮かべながら、「うれしい」「楽しい」「幸せ」という気持ちでカメラに向かえば、自然な笑顔を作れるのだという。「口角は横に広げるのではなく、常に上げることを意識して」。「ウィ」と心の中で言いながら上げるとうまくいく。また、「眉を2ミリほど上げると、目が大きく見える」。

ほんのちょっとしたテクニックで、写真写りは断然よくなる。「いい写真が1枚あると、セルフイメージが変わり、自分を好きになれる」(渕上さん)

重心操りウエスト細く

全身を写す場合、顔回りだけでなく、どのようなポージングをするかということにも気を配る必要がある。元女優でトータルダイエットカウンセラーの大西ひとみさんは、東京と大阪を中心に「朝型美人塾」を開き、写真の写り方をレクチャーする。

「一瞬にしてウエストを細く見せる方法がある」と大西さん。まずカメラに対し体を45度にして立ち、前側の足の爪先だけ真正面に向ける。次におなかを引っ込めて背筋を伸ばし、上半身だけカメラ側にひねる。「腰に手を当てたり、腕を組んだりすると、なおよい」

正面からだと一本脚に見えるこの立ち方は、脚を細く見せる効果も高い。「重心をどちらか片側の足に置くのが、スタイルよく写るコツ」と力説する。ひざ下をできるだけ長く見せるよう、ヒールの高い靴を履くとよい。また、О脚が気になるなら、脚をクロスさせると目立ちにくくなる。

座った姿で美脚に見せるには「脚を組み、ぴったりくっつけて斜めに流す。両足の爪先まで力を入れ、甲をしっかり伸ばして」と大西さんは話す。これを下から撮影してもらうと、さらに脚が長く見える。

セミナーでポージングの指導をすると、翌日筋肉痛になる参加者が多いとか。「写真は一瞬。きれいに写るには、きつくても、きちんとしたポーズを」と大西さん。撮られる時は、コツと努力が必要と心得よう。

(ライター 松田 亜希子)

[日経プラスワン2015年7月18日付]

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