決戦!大坂城 葉室麟ほか著 7人の作家が真剣勝負

2015/6/26付 日本経済新聞 夕刊

(講談社・1600円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

 『決戦!関ケ原』に続く、7人の作家による大坂の陣を描く競作、〈決戦〉シリーズの第2弾である。

 戦後、捕物作家倶楽部(クラブ)の面々が『伝七捕物帳』を競作したことは有名だ。

 但(ただ)し、同じ競作といっても、〈決戦〉シリーズは作家同士の真剣勝負。『伝七』のようなお祭り気分はない。

 何しろ7人の作家が書いているので、そのすべてに触れることは出来ないが、私のベスト3(順不同)は、本書で唯一、女の視点から豊臣家の終焉(しゅうえん)を描いた「鳳凰(ほうおう)記」(葉室麟)、気鋭の力量を見せた「日ノ本一の兵」(木下昌輝)、結末をしめくくるにふさわしい「男が立たぬ」(伊東潤)である。

★★★★★

(文芸評論家 縄田一男)

[日本経済新聞夕刊2015年6月25日付]

★★★★★ 傑作
★★★★☆ 読むべし
★★★☆☆ 読み応えあり
★★☆☆☆ 価格の価値あり
★☆☆☆☆ 話題作だが…

決戦!大坂城

著者:葉室 麟, 冲方 丁, 伊東 潤, 天野 純希, 富樫 倫太郎, 乾 緑郎, 木下 昌輝
出版:講談社
価格:1,728円(税込み)

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