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梅雨本番…仕事の傘マナーは? ビニールは準備不足な印象 男性、色は無難に 女性、少しオシャレ可

2015/6/18 日本経済新聞 夕刊

梅雨に入ると、傘を持って出かける機会が増える。そこで心掛けたいのが取引先などを訪問する際の傘のマナーだ。天気予報を確認せず、そぐわない傘を持って行ったり、訪問先で傘の雨滴を十分に落とさなかったりといった事態は避けたい。これからは急な雨に遭うことも多い。雨の日に気をつけたい傘のマナーをまとめた。
これからは急に雨が降り出す日も多くなる

「ビジネスパーソンなら、しっかりしたつくりの長い傘を1本は持っているといい」。ビジネスマナー研修の講師を務める井手奈津子さんは、傘選びのポイントをこう話す。

長い傘は開いたときに傘布を支える骨の部分が6~8本あるものが多い。8本なら多少の風が吹いても、さすことができる。持ち手の部分はU字の形状になっているものを井手さんは薦める。立ち止まってバッグの中を確認したり、物を取り出したりするときに腕にかけられるので便利だ。

ビジネスの場で望ましい傘の色は男女で異なる。男性の場合は派手な色は避けて黒や紺色の傘を持つのが無難。一方、「女性はそれほど控える必要はない」(井手さん)。プランタン銀座(東京・中央)の康松美沙さんによると、「雨の日は気がめいるので、カラフルな傘で会社に出かけたいという女性は多い」といい、許容範囲が広いようだ。

ビニール傘はマナー違反ではないが、場合によっては悪い印象を与えかねず、注意が必要だ。井手さんは「外出するのに、事前に天気予報を確認しておかない、事前の準備が足りない人という印象を与えてしまうおそれがある。特に就職活動中の学生は気をつけたい」と指摘する。

実際、ある飲料メーカーの人事担当者は「就活生向けに説明会を開くと、白いビニール傘が何本も並ぶことがしばしば」という。急に雨が降り出して駅の売店などでビニール傘を買うケースなどやむを得ない場合を除いて、天気予報で雨になることが分かっていれば、自分の傘を持って行くよう心掛けたい。

■受付に聞いてみる

雨の日に取引先などを訪問する際には、傘のマナーに注意が必要だ。まず、訪問先の入り口や受付の手前で、傘についた雨滴を落とし、ベルトで閉じるようにする。特にボタンで開閉するジャンプ傘は、なにかの拍子で開くことがあり、偶然そばを通りかかった人に当たってしまうことがあるので気をつけよう。

訪問先に傘立てが用意してあれば利用する。井手さんは「傘立てがあるということは、これを利用してほしいというメッセージだ」という。複合商業施設や高層ビルなどに入居するオフィスを訪れる場合は、入り口に置いてある傘入れ袋スタンドを利用する。ビジネスマナー研修などを手掛けるビコーズ(東京・中野)の講師、佐藤久美子さんは「折り畳み傘を傘立てに置く場合は折り畳まずに、持ち手の部分でしっかり傘布の先端を留めること」と助言する。

傘立てを利用しないときは畳んで付属の傘ケースに入れ、自分のバッグにしまう。バッグの中がぬれないようにビニール袋などを用意しておくといい。

佐藤さんは「傘立てがないときは、受付で傘を持ち込んでもいいか聞くと、預かってくれるところもある」という。傘を持ち込む場合は、訪問先の床に雨滴を落とさないように注意する。上着やバッグもぬれていることが多いので、小さなタオルを1枚持っていると安心だ。

■さび防ぐ陰干し

これからは、夕方になって急に雨が降り出すことも多くなる。会社のロッカーなどに置き傘をしている人は多いだろうが、軽量の折り畳み傘を常時、バッグに入れておくと便利だ。「最近は約85グラムという超軽量タイプが人気」(康松さん)という。

お気に入りの傘を長く使うにはしっかりと手入れをすることが大事だ。雨でぬれた後は、傘を開いて陰干しで乾かすようにする。放ったままだと、骨などがさびてしまいかねない。

日本洋傘振興協議会(東京・台東)によると、汚れてしまった場合は、ぬるま湯で中性洗剤を薄めて、スポンジでポンポンと軽くなでるように拭くといい。傘布に防水スプレーをかけると、雨滴をはじくようになるという。

[日本経済新聞夕刊2015年6月15日付]

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