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働く女性の足元 夏向きのオシャレはOK?靴からつま先ちらりまで 専用サイトでマナー相談

2015/6/11

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働く女性にとって、足元の暑さや蒸れ、においが気になる季節がやってきた。夏向きの涼しくて履き心地の良いタイプの靴をと思う半面、カジュアルなタイプが職場でどこまで許されるのか頭を悩ます人もいるだろう。ビジネスシーンにふさわしい、夏の靴の選び方をまとめた。
黒やベージュなどのシンプルな色、つま先が少し見える程度のヒールを選ぶ

「装飾のない、地味な色の革パンプスが基本」。女性のビジネス靴について、靴やマナーに詳しい専門家らは口をそろえる。無地で素材は革製。夏場といえども原則は変わらない。

特に勤務中にジャケット着用が必要な場合は、モード感の強い靴は控えたい。例えば極端につま先がとがっていたり、足の甲が大きく露出したりするデザインだ。「選ぶなら、ほどよくトレンドを感じさせる靴」とファッションプロデューサーのしぎはらひろ子さんは言う。

■「走れる」が目安

かかとの高さも5センチから6.5センチが理想。3センチ未満の低い靴や、7センチを超えるハイヒールは避けたい。安全面や活動性を考慮し「いざというときその靴で走れるかどうか、を目安にしたい」(しぎはらさん)

はだしで履くサンダルはクールビズ実施中でも禁止という企業は多いが、着用が可能な職場もある。その場合は「指がサンダルの隙間から飛び出したりせず、足首にストラップがついたデザインがお勧め」(丸井のシューズ事業本部バイヤー、井手川ちさとさん)という。

職場でサンダルを履く際にストッキングを着用する女性が多いのに対応して、丸井は自社開発のサンダルに、足が前滑りしない中敷きを採用している。

夏場は足の一部が見えるデザインのパンプスが増える。しぎはらさんは「脇が開いているデザインが理想的」と話す。オープントゥと呼ばれる、つま先が開いたパンプスは「足の親指だけが見える程度なら、仕事中でも履ける」という。

春から夏にかけては、明るい色や目を引く模様の靴が増える。しかし、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんは「仕事というフォーマルな場面では、黒や紺、茶、ベージュを選びたい」と話す。今年の流行色とされる白やシルバー、ラメやグリッターと呼ばれるキラキラした加工は「仕事には不向き」(三越伊勢丹の婦人靴バイヤー、小木曽愛さん)

どうしても履きたいなら「通勤時にとどめ、職場で履き替えるのが仕事人の心構え」と西出さん。

露出が大きいデザインの靴が主流となる、夏ならではの注意点もある。丸井の芝尾崇孝シューズ事業本部リーダーは「サンダルやストラップを使った靴は特に、ぴったりのサイズを選んでほしい」と提案する。消費者は実寸より大きめの靴を選ぶ傾向があるといい、これだと足音が響いたり、脱げたりしがちだ。

■防水パンプス活用

梅雨やゲリラ豪雨などへの備えも必要だ。しぎはらさんが勧めるのは、はっ水加工を施したレインパンプス。丸井は雨天時の仕事用にエナメルの靴を買い求める人が多かったことから、滑りにくい靴底で生活防水加工のパンプスを開発、この春に発売した。

最近はレインブーツも多く出回るが、訪問先に履いて行くのは考え物。「替えのパンプスを必ず持参したい」(西出さん)

靴のマナーで悩んだときには、専用のウェブサイトが役立つ。三越伊勢丹は3月に「クツらぶ研究所」を立ち上げた。履きやすさを打ち出したプライベートブランド(PB)の婦人靴の情報と合わせて、場面別の靴選びを助言するコーナーを設けている。丸井もPB商品開発でユーザーと交流するウェブサイト「シューズLABOプラス」で、靴について相談できる掲示板を開設している。

女性の職場や職種、働き方が多様化し、仕事でのファッションも柔軟になってきている。「仕事と休日兼用の靴を探す人が増えている」(小木曽さん)といい、「トレンド商品のスニーカーやサンダルを会社で履いてもいいのか」と店頭で尋ねる例も目立つという。

西出さんは、靴選びには「顧客や取引先、職場の人たちがどう思うか、相手の立場からの視点が重要」と指摘する。しぎはらさんは「自分の仕事は流行に敏感である必要があるのかどうかを見極めて、判断したい」と助言する。

[日本経済新聞夕刊2015年6月8日付]

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