スマホ写真、アルバムに 分類し登録・共有も簡単
「写真がたまりすぎて放置状態でしたが、アルバムごとに整理し始めるともう手放せなくなりました」。東京都の会社員、松浦雅子さん(30)は「iフォトアルバム」を使い、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の写真を分類している。
模様も変更可能
例えば料理。自慢の一品ができたときはiPhoneで撮影し「お肉」「お魚」「野菜の副菜」「おもてなし」と書いたアルバムに分類する。旅行の写真は「北海道」「沖縄」と場所ごとに分けている。訪れたレストランや観光地の写真にはアプリ上でメモを記録する。「1年ぶりに軽井沢に行くのですが、去年の旅行アルバムや食べ歩きアルバムを見ながら計画を立てました」(松浦さん)
iPhoneに標準で付属する写真アプリでもアルバム管理ができるが、「写真をアルバムに登録してもカメラロールの一覧表示に変化がなく、複数のアルバムを作る作業がしづらい」と、AppStairの西岡拓人代表取締役は話す。
iフォトアルバムでは、一度アルバムに登録した画像には登録済みを示す印がつくので、誤って2重登録する心配が少ない。複数のアルバムを階層構造でまとめる機能もある。
主な利用者は20~30代の女性。背景を水玉やレース模様に変更できる「テーマ変更」の機能も備えている。AppStairでは、女性好みの背景のみを収録し、フォントを変更できるようにした別アプリも配信している。
女性向け写真管理アプリにはリクルートの「cameran(カメラン)アルバム」もある。同じアプリを使う友人にアルバムごと写真を転送する機能があり、手軽に写真共有を楽しめる。自分だけの思い出にしたいアルバムがあれば、パスワードでロックをかけられる。
家族の画像集約
家族一人ひとりが持つスマホの画像を集約するには、バッファローの画像管理用ハードディスク「おもいでばこ」が便利だ。無線LAN(構内情報通信網)やケーブルでスマホを接続し、画像を転送する。保存した写真はテレビの画面に映し出せる。写真を分類するアルバム機能もある。
スマホだけでなく、デジタルカメラの画像も取り込める。「私と妻のスマホのほか、デジカメでバラバラに撮影した写真や動画を全部まとめて保存しています」と神奈川県の会社員、大島祐さん(仮名、35)は話す。
「家族みんながテレビ画面で写真を見るようになったことがうれしい。こういうことはパソコンで写真を管理している時にはなかった」(大島さん)
2015年3月に発売した新型モデルでは「画像処理の機能やデータベース管理を改良し、スムーズに表示できるようにした」(バッファロー新規事業部の根本将幸おもいでばこ係長)。実際におもいでばこをテレビに接続し、付属のリモコンで操作してみたところ、高解像度の画像でもストレスなく表示できた。
記録容量は1テラ(テラは1兆)~2テラバイトと大きいので、写真を撮りすぎてスマホの容量が足りなくなったという場合の退避先としても活用できる。
日ごろからスマホにたまった写真を整理しておけば、イベントや記念日を振り返る楽しさを共有できる。友人や家族とのきずなを深めるためにも、デジタル時代の「アルバム」を役立ててみてはいかがだろうか。
(電子編集部 松元英樹)
[日本経済新聞夕刊2015年5月21日付]
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