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割り勘、スマートに LINEやSNSで送金も 歓送迎会でデキる幹事に

2015/2/27 日本経済新聞 夕刊

「誰からお金を受け取ったか分からなくなった」「おつりの千円札が足りなくて、ぴったりの会費を徴収できなかった」――。そんな飲み会幹事の煩わしさを解決するサービスが相次ぎ登場している。相手の銀行口座を知らなくてもスマートフォン(スマホ)のメッセージアプリやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて簡単に個人間でお金をやりとりできる。まもなく本格化する年度末の歓送迎会シーズンで活躍しそうだ。
LINEの「友だち」に送金できる「ラインペイ」には割り勘計算機能もある

「ごめん、今一万円札しか持っていないから後で払うね」

とある金曜日の終電間際。職場の同僚との飲み会を終えた会社員の石原さくらさん(27、仮名)は幹事にこう告げ別れた。電車に乗るとスマホのメッセージアプリ「LINE」を開き、先ほど払えなかった会費4000円を幹事あてに送金。「きょうは楽しかった。ありがとう」のメッセージに、感情表現のイラスト「スタンプ」を添えた。

LINE(東京・渋谷)が昨年末始めた個人間でお金をやりとりできる新サービス「LINE Pay(ラインペイ)」が注目を集めている。

■あらかじめチャージ

使い方は簡単。あらかじめ、みずほ銀行あるいは三井住友銀行の口座や電子決済サービス「ペイジー(Pay-easy)」、コンビニエンスストアなどを通じてお金を電子マネーの要領でチャージしておく。LINE上で送金先の友だちを選択し、金額やメッセージ、スタンプを入力して送信すると、相手のLINE上に「お金」が届く。通知を受け取った相手は、LINEから銀行口座を指定するだけで現金を受け取れる。ただし受け手には、手数料として1回の出金当たり216円がかかる。

友だちリストから飲み会に参加した人々を選び、合計額を入力すると、均等に割られた金額を全員へ送金依頼できる「割り勘」計算機能もあり便利だ。

LINEを巡っては昨年、何者かが利用者のアカウントを乗っ取り、その利用者の友人にウェブマネーの購入を持ち掛ける詐欺事件が相次いだ。ラインペイではこうした不安を払拭するためにいくつかの対策を講じている。利用者は登録時、生年月日や住所の入力に加え、運転免許証などの身分証明書をカメラ撮影し送信しなければならない。第三者による不正利用によって被った損害を補償する制度も導入されている。利用者は不正利用の発生から30日以内に申告すれば、損害保険ジャパン日本興亜から補償を受けられる。

フェイスブックを通じた送金サービスを提供するのは楽天銀行だ。相手の銀行口座の情報を知らなくても、フェイスブックの友達リストに登録されていれば送金できる仕組みを昨年夏に導入した。

あらかじめ楽天銀行のアプリでフェイスブックのアカウントとひも付けておくのが条件。楽天銀行のアプリでフェイスブックの友達リストを表示して送金したい人を選び、金額とメッセージを入力すれば送金が完了する。

相手にはフェイスブック上で送金されたことが通知され、記載URLにアクセスし銀行口座を指定するとお金を受け取れる。相手がフェイスブックと楽天銀行の口座をひも付けている場合、送り手は手数料を負担する必要はないが、そうでない場合は165円を手数料として負担する。

■記憶飛んでも記録残る

メッセージアプリやSNSでつながっていない相手に送金する方法もある。NTTドコモは、相手の携帯電話番号とカタカナの名前の先頭2文字、金額などを入力することで送金できるサービスを提供している。ただし送る側も相手もドコモ携帯の利用者である場合に限る。

ネット上でお金をやりとりできるこうしたサービスは記録が残る点もメリット。酔いが回って記憶が曖昧になっても、トラブルを回避できそうだ。

(電子整理部 鈴木洋介)

[日本経済新聞夕刊2015年2月26日付]

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