旅行予約は早めが肝心 訪日外国人客と競合も

年末年始の休みもそろそろ終わり。今回の帰省や観光で予想より出費がかさんだと感じる人は2015年こそ、早め早めに計画する旅行を目指してはどうだろう。最近は海外旅行と同様に国内旅行でも早期予約が大切になっている。快適にレジャーを楽しむための旅行の早期予約の基礎を点検した。
空の旅も早めに計画すればお得になる(羽田空港)

「昨年はなかなか行きたい時期に旅ができなかった」と都内在住の主婦Aさん(38)は語る。少し前まで国内旅行なら出発直前でも日程や予算に合う航空便やホテルを見つけやすかったが、最近は条件に合うものがなく、断念することが増えた。

旅行ジャーナリストの村田和子さんは「国内旅行は今までより早い時期に予約する必要性が高くなってきた」と指摘する。背景には急増する訪日外国人の存在がある。その数は2014年1~11月だけで1200万人超と前年同期より3割近く増えた。円安傾向もあって今後も拡大が見込まれる。

日本人旅行者の立場からは人気観光地の交通・宿泊を巡って競合相手が増えた格好だ。しかも外国人は早い時期に予約をとる例が多い。これまでと同じ感覚では希望通りの日程で旅を楽しめない可能性がある。

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国内旅行関連では全般に、早期割引サービスの予約受け付け時期を早める傾向がここ数年見られる。典型例は航空券だ。14年に日本航空(JAL)は、1月に早くも10月搭乗分の予約受け付けを始めた。最も早くて9カ月前から予約できたことになる。全日本空輸(ANA)の予約開始もこれに近い。

予約する時期が早いほど一般に、安く航空券を入手しやすい。JALの早期割引サービス(先得)の場合、搭乗日の例えば55日前までに予約を済ませると、大人普通運賃に比べて8割ほど割引になる場合がある。何カ月前から予約できるかは1年のうちのいつ頃かによって異なる。

予約の期限が迫るほど座席は埋まりやすい。大型連休(ゴールデンウイーク)やお盆の時期などに、人気の高い路線で早期割引を活用したいのであれば、早めにチェックした方が無難だ。

ホテルや旅館でも宿泊予約の受け付けを早める動きがある。高級宿泊予約サイト運営の一休では、最も早いケースで180日(6カ月)前から予約が可能。55日前までに予約すると、一休会員ポイントが多めにつくサービスもある。ポイントは宿泊費などに充てられる。受け付け開始は「今後さらに早める予定だ」(宿泊事業本部)という。

交通費と宿泊費をまとめたパック旅行はどうか。JTBの主要パック「エースJTB」では原則、出発日の2~8カ月ほど前にパンフレットを公開。人気観光地はより早めに申し込めるケースがある。東京発沖縄行きのプランはすでに、大型連休中の出発分まで受け付けが始まっている。このプランでは60日前までに申し込むと、航空運賃で5000円、宿泊で1泊最大2500円の割引が受けられる場合がある。

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旅行会社や航空会社は早期割引をPR

早期予約で心配なのはキャンセル料だ。各社の規約をよく読んで無駄な費用を払うリスクをなるべく抑えたい。例えばJALの航空券は、購入して代金を払った時点からキャンセル料が発生する仕組み。いったん予約しても、購入前であれば無料で取り消せる。

同社は購入期限を「搭乗日2カ月前の日の2日後」と定めている。10月20日搭乗便なら購入期限は8月22日。このケースで仮に1月に予約をすると、購入まで約7カ月間の余裕がある。途中で都合が悪くなっても無料でキャンセルできる。ただし搭乗日まで2カ月を切ってからの予約などケースにより購入期限は異なるので予約前によく確認しておこう。

新幹線で一部活用できる早期割引サービスの場合、直前でも予約可能なのでキャンセル料はあまり気にせずにすむ。例えば東海旅客鉄道(JR東海)では乗車3日前まで予約を受け付ける。もちろん満席になっていたらだめだが、旅行の計画をぎりぎりまで立てられないという場合、使い勝手がよさそうだ。

ホテル・旅館の宿泊キャンセル料は施設ごとに差が大きい。「予約後直ちに100%かかる場合もあれば、前日まで不要というホテルもある」(一休)。JTBのパック旅行の取り消しは21日前までなら無料、宿泊のみなら4日前まで無料と条件が変わる。予定が流動的ならキャンセル条件を吟味してホテルやパック旅行を選ぼう。

村田さんは「本来、旅は計画中からワクワクするもの。早く予約すればそれだけ長い間、旅を楽しめる」と指摘する。家族や友人が集まる機会が多い新年、みなで旅行計画の話題に花を咲かせるのも一興かもしれない。

(堀大介)

[日経プラスワン2015年1月3日付]

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